企業が成長するために必要なこと
以前、『いまさら聞けないクラウドのアレコレ(2)~スタートアップ企業のジレンマ~』として、インスタンス数1,000を超えたあたりから、利用か保有かの選択肢が出てくるという視点を情報共有しました。この部分を彼らは「グレーゾーン」と表記しており、筆者はここを「成長のジレンマ」と考えています(図1)。
再び同じ言葉の引用ですが、コンピューティング資源を「利用する」か「保有する」かその選択は、どのようスタートアップ企業であれ成長が持続する間は必ず迎えるターニングポイントの一つです。
プライベートクラウド、パブリッククラウド、サーバー仮想化、データセンターの利用とスタートアップ企業は、確実にどこかで成長のジレンマと選択を迫られることになります(図2)。
以前も紹介しましたが、図3のようにスタートアップ企業の成長著しい場合、とても小さいサービス向けシステム基盤を設立者と二人三脚しながら管理運用していき、その管理するコンピューティング資源が加速度的に増大していくことになります。Pinterest社の場合、その成長の過程ごとに今まで作ってきたサービス向けシステム基盤を見直し、時には古いシステムを捨て、まったく新しいシステム設計仕様で構築し直すということを繰り返してきました。
日本国内におけるスタートアップ企業の場合、俗説として「3~5年が大きな成長までに係る期間」と言われていますので、やや北米企業と比べてそのサイクルは長めになりますが、やはり定期的にシステムの見直しを図っていくことだけは変わりないかと思います。