従来の1/50の価格でできる遺伝子検査、体調に応じてサプリメントを毎日調合してくれる箱、天気やその日の気分によって服装のコーディネートを考えてくれるサービス。これらは、ビッグデータの解析によって可能になった新しいサービスやビジネスの一例だ。また、洗剤がなくなったらそのバーコードを読むだけで追加注文ができるデバイス(Amazon Dash)、リーバイスが実験している導電性の生地によるマン・マシンインターフェースといったIoTデバイスがもたらす大量のデータ処理ニーズも高まっている。
人間の意識と行動の違いを定量化するデータサイエンス
このように新しい市場を生み出すとして注目されるデータサイエンス。企業が自社の事業やサービスに生かす場合、どうすればいいのだろうか。この疑問に答えるべく「IBM Datapalooza Tokyo」は開催された。その基調講演に登壇したリクルートライフスタイルの原田氏は、2015年のデータサイエンティスト・オブ・ザ・イヤーにも選ばれたデータ分析のプロフェッショナルだ。元はシンクタンクで生体認証、電子ペーパー、非接触ICチップの調査などを行っていた。IT業界に移った時、画面上の視線の移動、視点のヒートマップといった分析を手がけ、やがてデータサイエンスの分野を扱うようになったという。
株式会社リクルートライフスタイル ネットビジネス本部 アナリスト 原田博植(はらだひろうえ)氏
その原田氏によれば、近年のデータサイエンスは言語と非言語、表面的な振る舞いと本音の峻別に挑戦しているという。例えば、SNSのお世辞的な『営業いいね』のように、人間の意識と行動の違いをモデル化し定量化しようとする取り組みがある。これまで定量化、数値化が難しかったビジネス要因を経営に生かすことが可能になるのが、今後のデータサイエンスということだ。

画面の視点移動、ヒートマップの研究がデータサイエンスへの道を開いた
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
中尾 真二(ナカオ シンジ)
フリーランスのライター、エディター。アスキーの書籍編集から始まり、翻訳や執筆、取材などを紙、ウェブを問わずこなす。IT系が多いが、たまに自動車関連の媒体で執筆することもある。インターネット(とは当時は言わなかったが)はUUCPの頃から使っている。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
