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未来のソフトウェア産業を担う「スーパーアーキテクト」に期待すること――トップエスイーが「アドバンス」コースを新設するねらいと意義

高度IT人材を育成する産学連携の架け橋「トップエスイー」 第3回

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2016/12/05 14:00

 技術に関する優れた知見と問題解決能力を兼ね備え、実際の業務の中に取り入れていくことができる「スーパーアーキテクト」の育成を目指し、10年以上にわたって教育プログラムを提供してきた「トップエスイー」。このトップエスイーが、2017年度より新コース「アドバンス・トップエスイー」を新設する。これまでのトップエスイーの取り組みと、新コース開設のねらい、受講するエンジニアに期待することなどについて、トップエスイー代表である本位田真一氏と、同講師の河井理穂子氏に語ってもらった。

目次

出席者

  • 本位田真一(ほんいでん・しんいち)氏……国立情報学研究所 副所長、トップエスイー代表
  • 河井理穂子氏……国立情報学研究所 特任講師、トップエスイー講師
本位田真一氏(左)、河井理穂子氏(右)
本位田真一氏(左)、河井理穂子氏(右)

多様化する受講者のニーズに応えるための「アドバンス」コース

河井:来年度からトップエスイーが新しくなり、従来の「トップエスイーコース」に加えて、新たに「アドバンス・トップエスイーコース」が新設されます。まずは、コース新設の意義について、お話しいただけますか。

本位田:トップエスイーは、スタートから10年以上になります。「トップレベルのソフトウェア技術者を育成する」ことを目的に、当初は受講生も10名ほどの限定で始めたのですが、おかげさまで企業からのニーズも増え、受講生の人数も増えてきました。現在展開中の第11期では、40名ほどの方に受講いただいています。

 ただ、受講生の数が増えることで、カリキュラムに対するニーズにも幅が出てきました。多くの受講生のニーズを最大公約数的に満たす講義を行っても、受講者がそれで満足されるかどうかは疑問です。

 より実践的な内容を求める受講者もいれば、基礎知識を改めて体系的に学びたいという人もいる。さらに、より先進的な技術に関する最新の状況を学びたいというニーズも生まれてきました。

 トップエスイーのプログラムは1年の期間をかけて修了するもので、受講者のみなさんにとって、かなりタフな内容だと思っています。大変だからこそ、より多くの受講生に満足してもらえる内容にしたいという思いで「アドバンス・トップエスイー」コースを新設し、全2コースで展開することにしました。

河井:開講当初よりも、幅広い層の方がトップエスイーにチャレンジしてくれるようになったことで、カリキュラムに対するニーズの幅も広がってきたのですね。

本位田:「トップエスイー」という名称から、全国レベルでトップの人だけを教育するカリキュラムなのではないかという誤解もあるようなのですが、実際にはそうではありません。さまざまな職場やプロジェクトで、周囲のメンバーから技術的に強い信頼を持たれるような人、「これについてはあの人に聞けば大丈夫」と思ってもらえるような人材、すなわち「スーパーアーキテクト」を育てていくことを目指しています。

河井:ここで言う「スーパーアーキテクト」とは、具体的にどんなスキルを持った人ですか。

本位田:社会や業務の「新しい課題」に対して、その解決に役立つ「もの」や「システム」をどのように作っていけばいいかを導きだし、設計できる人だと言えるでしょう。

 現状、一般的なシステム開発は、それぞれの要件に基づいて、既存のライブラリやアプリケーションを再利用したり、機能拡張したりしながら作り上げていくことが多いと思います。

 しかし、近年IoT(Internet of Things)、CPS(Cyber-Physical System)、AIなどの新たな分野が注目を集める中で、これまでとは違う考え方、作り方で取り組まなければならないジャンルも増えています。こうした課題に取り組む際に、先頭に立ってプロジェクトや組織をひっぱっていける人が「スーパーアーキテクト」です。

【再掲】トップエスイーの育成アプローチと修了生の人材像
【再掲】トップエスイーの育成アプローチと修了生の人材像

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著者プロフィール

  • 高橋 美津(タカバシ ミツ)

    PCやネットといったIT分野を中心に、ビジネスやゲーム分野でも執筆を行うフリーランスライター。Windowsユーザー。

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