SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

現役エンジニア直伝! 「現場」で使えるコンポーネント活用術(ActiveReports)(AD)

ActiveReports on Azureで帳票を適材適所で利用する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 最近は、社内業務アプリなどはイントラネット上のWebアプリとして構築されるケースが年々増えています。しかしながらWebアプリ化してもどうしても帳票を印刷する必要が生じる場合があります。例えば経費精算で領収書を添付するような場合、Webアプリ上で経費入力して申請番号などが確定したときに、あらかじめ用意しておいた紙帳票に申請番号を転記して領収書を貼り付けて上司に提出、というのでは事務作業の効率化にはなりません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 また、領収書をスキャンしてPDFでという対応もありかもしれませんが、領収書の原紙を会社として保管しておきたいときもあります。

 そこで、Webアプリで入力した結果から領収書を添付するための帳票をPDFで自動出力し、それを印刷して使うようにすれば効率的です。不要な転記、つまりは転記ミスによる事務作業のやり直しも防げます。また業務アプリをWeb化するにあたり、Azure App ServiceのWeb AppsのようなPaaSを使えば、運用環境の構築やメンテナンスにかかる手間やコストを抑えられます。

 帳票コンポーネントActiveRepor​ts for .NET Professionalも11.0JのService Pack 2より正式にWeb Appsに対応したため、いままでは動作保証対象外として自己責任で使わざるをえなかったWeb Appsでの利用も、ActiveReports for .NET Professional 11.0J SP2から正式対応したのでSaaSとして提供するような場合にも適用しやすくなりました。

ActiveReports on Azureの推奨構成

 以前、「Windows Azure上で帳票コンポーネント「ActiveReports for .NET 6.0J」を動作させてみた」という記事を執筆したことがあります。この時は正式にサポートしていなかったのもありますが、Webロール(当時)からActiveReportsを動作させているワーカーロール(当時)の呼び出しなどに手間がかかったり、認証レベルを設定したりなどに苦労をしました。

 11.0J SP2ではそのようなトリッキーなことをしなくても「ASP.NET Webアプリケーション」として作成し、Web Appsとしてデプロイするだけで動作します。

図1 ASP.NET Webアプリケーション
図1 ASP.NET Webアプリケーション

ソリューション初期状態からの変更点

レポート定義体の追加

 新規に「空の」ASP.NET Webアプリケーションのプロジェクトを作成したら、ソリューションエクスプローラで「reports」フォルダを追加し、追加したフォルダを右クリックして[追加]-[新しい項目の追加]メニューをクリックします。[新しい項目の追加]ダイアログで「ActiveReports 11.0J RDLレポート(XML)」を選びます。

図2 ActiveReports 11.0J RDLレポート(XML)
図2 ActiveReports 11.0J RDLレポート(XML)

 RDLレポートが追加されたら、わかりやすいように定義の真ん中にLineを一つ配置しておきます。

図3 一番簡単なレポート定義
図3 一番簡単なレポート定義

参照設定の追加

 RDLレポートを追加すると、ActiveReportsに必要な基本的な参照設定は自動的に追加されます。

図4 自動追加される参照設定
図4 自動追加される参照設定

 ただし、今回はWebアプリでPDF出力を行いますので、GrapeCity ActiveReports PDF Exportの参照設定を追加する必要があります。

 ソリューションエクスプローラで、[参照]をクリックして、[参照の追加]でダイアログから追加します。

図5 参照設定の追加
図5 参照設定の追加

ライセンスファイルの追加

 ソリューションエクスプローラーで「Properties」を右クリックして、[追加]-[新しい項目]メニューを選択して「licenses.licx」という名前でテキストファイルを追加します。

 ファイルが追加できたらダブルクリックして次の定義をファイルに追加します。

リスト1 licenses.licx
GrapeCity.ActiveReports.PageReport, GrapeCity.ActiveReports.v11
GrapeCity.ActiveReports.Export.Pdf.Section.PdfExport, GrapeCity.ActiveReports.Export.Pdf.v11

次のページ
デフォルトページの作成

この記事は参考になりましたか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
現役エンジニア直伝! 「現場」で使えるコンポーネント活用術(ActiveReports)連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

初音玲(ハツネアキラ)

 国内SIerのSEでパッケージ製品開発を主に行っており、最近は、空間認識や音声認識などを応用した製品を手掛けています。 個人的には、仕事の内容をさらに拡張したHoloLensなどのMRを中心に活動しています。 Microsoft MVP for Windows Development ブログ:http://hatsune.hatenablog.jp/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/10564 2018/01/10 14:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング