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「サプライズはGoogle Gears」 全世界でGoogle Developer Day 2007開催

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Googleによる開発者のためのイベント「Google Developer Day 2007」が開催された。

 Googleによる開発者のイベント「Google Developer Day 2007」が、31日にお台場で開催された。全世界10都市で開催されるこのイベントでは基調講演や、Google APIに関するセッションが行われる。また、新製品「Google Gears」の発表がなされた。

GoogleがWeb APIを公開し続ける理由

 GoogleのGreg Stein氏の基調講演では、Web APIとオープンソースの役割とGoogleの取り組みが紹介された。

 Web APIに関して氏は、「数年前私たちが始めた頃とは比べられないほどのWeb APIが公開されるようになった」と述べ、GoogleがさまざまなWeb APIを公開していることやソースコードをオープンにしてきたこと、誰でも使えるライセンスで提供していることの重要性について説明した。

Greg Stein氏
Greg Stein氏

 また、最近のWebコンテンツについては「Web APIの公開によりマッシュアップが始まった。この流れは今までにないものだ」と述べ、これからは一からWebサイトを構築していくのではなく、他の人が作ったリソースのAPIを利用し、組み合わせて作っていく発想が重要になるとした。

 そして、「GoogleもたくさんのWeb APIを公開しており、今後も公開し続ける」とし、その理由として「私たちがWeb APIを公開する。すると、それを利用して開発者がすばらしいWebサイトを作ってくれる。それは結果的に私たちにとっても喜ぶべきことになる」と説明、Web APIを公開し、さまざまなコンテンツを提供していくことが、Googleにとっても利益となる点を強調した。

Googleが持つソースコードは「還元すべき」

 Greg Stein氏は、オープンソースについても「今日、数多くのWebサイトが生まれ、ビジネスを展開しているのもLinuxとApacehというオープンソースがあったからだ」とし、これらのオープンソースが普及したのは、「優れたライセンスで公開されていたからだ」と述べた。

 Googleのシステムも、こういったオープンソースを元に構築されている。このことについて「Googleはオープンソースコミュニティに成果を還元すべきだと考えているし、実際に還元していっている」と述べた。

 また、ソースコードを公開・共有することの重要性にも触れ、「例えば我々にとって、ページランクやそれを計算する技術には価値がある。インフラやデータセンターも価値がある。しかしWebサイトを構築する技術には戦略的に全く意味がないことで、この技術を抱え込んでいても仕方がない。それだったらソースコードを公開し、共有した方が、すばらしいWebサイトやオンラインビジネスが生まれることにつながり、これも、結果的に私たちにとって価値のあることになる」と述べていた。

 氏は、「今後はオープンソース化が進み、ソースは全て無償での提供が主流になる」と語った。DBではMySQLとPostgreSQLが、ブラウザではFirefoxが既存製品を刺激し、価格設定の見直しや開発体制の強化を呼んだことにふれ、「有償のソフトウェアは苦戦を強いられる」との考えを示した。一方で、オープンソースが主流になったとしても「オープンソース製品のサポートを提供する」というビジネスが重要になっていくとの見方を示した。

Google Gearsはブラウザを「拡張する」

 そして「Google Developer Dayが初公開」となる新製品としてGoogle Gearsが発表された。Google Gearsは既存のブラウザでは難しかったことを実現するアプリケーションで以下の特徴を持っている。

  • ブラウザにインストールするアプリケーションで、ブラウザの機能を拡張する。
  • IE、Firefoxに対応。今後も対応ブラウザを増やしていく。
  • Windows、Mac、Linuxに対応し、クロスプラットフォームを実現。
  • 内部にデータベースを持つ。
  • 内部ストレージに情報をキャッシュすることで、オフラインでも操作できる。
  • そのためキャッシュがあれば、オフラインでもWebサイトを操作することができる。
  • 具体的な例としてGoogle Readerと連携し、RSS情報をローカルに取り込むことが挙げられる。
  • ユーザーはオフラインであってもGoogle Readerのユーザーインターフェイスを使って、あたかもオンラインで使っているかのようにフィード情報を閲覧することができる。
  • JavaScriptの機能を向上させ、インタープリターのスレッド化を実現する。
  • BSDライセンスのオープンソースである。

 なお、Google Gearsは本日よりWebサイトが公開されている。また、Google Developer Dayのプレゼン資料は後日公開される予定となっている。

Google Map「マップレット日本語版」も公開

 また、マッププレットの日本語版も公開された。マップレットはGoogle Map上にミニアプリケーションを配置するもので、例えば「Distance Measurement Tool」というマップレットを使えば地点間の距離を測ることができる。

Google Developer Day 2007 - 東京
Google Gears(BETA)
Google マップ

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https://codezine.jp/article/detail/1395 2007/05/31 14:55

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