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業務系から組込みソフトエンジニアへの転身

モノづくりへの華麗なる転身! ~華麗なる奮闘編~

業務系から組込みソフトエンジニアへの転身 2


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業務系から制御系へのスキルシフトの実例ストーリー。組込みソフトのエンジニア育成プログラム「制御Pro」の一期生が語る、スキルシフトの決意→研修→現場での修行の日々。第2回。

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研修での奮闘記

 座学も終わり、いよいよ実習! T-EngineというハードからOSまですべて揃った環境で研修を行います。

 実習内容は、タッチパネル付きのLCDで、タッチした箇所にカーソルを表示させてタッチ箇所が移動したらカーソルもそれに追随する、というものでした。

 最初、講師の方からは、

 とライオンの子供を谷底に突き落とすような感じで言われたので、膨大な仕様書や英語との格闘が悶々と1週間以上続きました……(名前はダグラスですが日本人です。当時英語は全くダメでした)。

自ら切り開く「組込み」の世界
 組込みの世界では、最先端の技術や製品を扱うことが多いので、誰もやったことがないことを自ら切り開く必要があります。今となっては、自分の中で常識となり、逆にそこがこの業界の魅力でもあると感じていますが、当時はそこまでの力が無い状態でした。

 また、回路図も最初はまったく意味がわからない状態でした。一歩進んでICどうしの結線を見る段になっても、途中でコネクタを介して別のボードに線が飛んでいる所で接続を見失ったり、何より意味不明の図を長時間見ることで目が虚ろになってきます……。

 それでも頑張って、それなりに読み解いて自分なりにまとめた仕様を講師の所に持って行き、

 と確認しますが、

 とか、

 と跳ね返されまくりました。

仕様書作成時の紆余曲折
 仕様書を効率よく読みこめていたかというと、量が膨大なこともあり、当時は随分遠回りをしたような気がします。

 とにもかくにも何とか読み解き、講師からも、

 と言われ、喜び勇んでコーディング開始!!

 が……、

 画面に現れたのは意味不明のエラー。もちろん最初は自分のプログラムを疑いましたが、段々とプログラムに問題ないことが判明してきました。再び仕様書との格闘の日々が再開されました。

 以前に比べれば少しは仕様書を読み解けるようになっていたので、今度は自力でそこそこ理解できました。

 結局、T-Engine上で組まれているプログラムのバグに近いものであることがわかり、対処療法で何とか対応することができました。

問題点の切り分け
 今では常識として理解できていますが、組込みの世界では大元のハードに問題があったりOSに問題があったりするため、問題点の切り分けが非常に大事になってきます(Windowsでも問題があったりしますが……)。が、当時は思いもよらないことだったので、この問題を解決するのにもかなりの時間を費やしました。

 とにもかくにも(2回目)、ようやくコーディングからテストも行い実際に動作させて見ると、

 見事、自分がタッチしたところにカーソルが表示されました。やはり組込みをやっていて、動いた瞬間や実際の製品を見た瞬間はそれまでの苦労が洗い流される気がします。

 そんなこんなで何とか研修も終了し、就業先も決まっていよいよ派遣先に就業です。

派遣先での奮闘

 私が派遣されたのはデジカメ系の会社でした。最初に少し下積みっぽい仕事をした後、写真の色合いに関する仕事を任されました。

 ある程度経ったころ、

 と言われたので色々と調査していった所、私が担当しているプログラム以前で既に色がおかしいことがわかりました。

 と報告したところ

 オシロって見たことしかないし、トリガって何? 波形取って何を見るの???

 まだまだ苦難の道は続きそうです……。『華麗なる飛翔編』に続く。

“モノづくりへの華麗なる転身!” 制御Proの詳細はこちら

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この記事の著者

ダグラス(ダグラス)

当初は業務系のプログラムを作成、営業会社の社内SEなどを経て組込みの世界へ踏み込む。得意分野はCCD・DSP・阪神タイガースなど。現在は『制御Pro』の講師を務める。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/1493 2009/04/02 17:28

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