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Zend Framework入門(13):
共通レイアウトによるウェブサイトの管理 - Zend_Layout-

Zend Frameworkによる実践的なPHPアプリケーション開発 13

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2008/12/22 14:00

 本連載では、PHP上で動作するアプリケーションフレームワークであるZend Frameworkについて紹介していきます。今回はページ間で共有できる部分の管理を行うモジュール「Zend_Layout」を説明します。

目次

はじめに

 本連載では、PHP上で動作するアプリケーションフレームワークであるZend Frameworkについて紹介していきます。今回はページ間で共有できる部分の管理を行うモジュール「Zend_Layout」を説明します。

 同じウェブサイト内のページでは、同じデザインのサイドバーやメニューを利用することが多いと思います(このようなページ間で共有できる部分を「共通レイアウト」と呼ぶことにします)。Zend_Layoutは共通レイアウトを管理するためのモジュールで、通常の処理にZend_Layoutの処理を追加することでページ固有の部分(以降、「本文」と表記)に変更を加えずに共通レイアウトを描画することができます。

対象読者

 PHPの基本構文は一通り理解しているが、フレームワークを利用したことはないという方を対象としています。

必要な環境

 Zend FrameworkはPHP 5.1.4以降とWebサーバがインストールされている環境で利用可能です。本稿ではWebサーバとしてApache 2.2を、OSにWindows XPを採用し、アプリケーションを作成していきます。

 以下に、今回アプリケーション作成/動作確認に用いた環境を示します。インストールにあたっては最新安定版の使用を推奨します。各項目の詳細なインストール手順は、「サーバサイド技術の学び舎 - WINGS」より「サーバサイド環境構築設定手順」を参照ください。

  1. Windows XP SP2
  2. PHP 5.2.6
  3. Apache 2.2.10

 LinuxやFreeBSDなどUNIX系OSをお使いの方もコマンドはほぼ一緒ですので、パスなどは適宜読み替えてください。

Zend_Layoutの機能

 部品を配置するための仕組みはZend_Viewにもありましたが、これとZend_Layoutとはどのように違うのでしょうか? 最大の違いは、図1のようにZend_Layoutではページ間で共通なレイアウトとページの本文とを分けて管理することにあります。共通レイアウトの各部品と本文の配置は「レイアウトスクリプト」と呼ばれるスクリプトに記述されており、本文の内容とは独立に管理することができます。

図1 Zend_Layoutの仕組の概要
図1 Zend_Layoutの仕組の概要

Zend_Layoutの利用

 ここではZend_LayoutをZend FrameworkのMVC機能と併せて使う方法について解説します。この例で考えているのは図2のように、左側にメニューがあり右側に本文があるページです。このうち左側のメニューはページ間で共通している部分となります。

図2 サンプルの出力
図2 サンプルの出力

ファイルの配置

 まず、最初にファイルの配置を確認しておきます(リスト1)。ここからの説明ではindex.phpが「C:\codezine\htdocs」に、Zend FrameworkのMVC関係のファイルが「C:\codezine\zendapps」以下にあるとします。レイアウトスクリプトは「C:\codezine\zendapps\views\layouts」の「layout.phtml」と「table.phtml」です。

[リスト1]ファイルの配置
C:\
  codezine/
    htdocs/
      .htaccess
      index.php              フロントコントローラ
      codezine.css           スタイルシートファイル
    zendapps/
      controls/
        IndexController.php  標準で使われるアクションコントローラ
        ErrorController.php  エラー処理の際に使われるアクションコントローラ
      models/
      views/
       filters/
       helpers/
       layouts/
         layout.phtml        CSSを利用したレイアウトスクリプト
         table.phtml         テーブルを利用したレイアウトスクリプト
       scripts/
         index/
           index.phtml       本文を出力するビュースクリプト
           another.phtml     index.phtmlとは別の本文を出力するビュースクリプト
         error/
           error.phtml       エラー処理の際に使われるビュースクリプト
         menu.phtml          共通レイアウトのメニュー

 Zend_Layoutを使わない場合の大まかな処理の流れは、フロントコントローラ(index.php)→アクションコントローラ(IndexController.php)→ビュースクリプト(index.phtml)となっています(図3の左)。ここにZend_Layoutと追加すると、最後にもう一段レイアウトスクリプト(layout.phtml)が加わります(図3の右)。

図3 Zend_Layoutを利用した処理の流れ
図3 Zend_Layoutを利用した処理の流れ
 ここで、Zend_Layoutの初期化ではZend_Layoutのインスタンスの作成を、Zend_Layoutの設定では主に部品の登録を行います。Zend FrameworkのMCV機能を利用している場合、このZend_Layoutの初期化とZend_Layoutの設定さえ行えば(あとレイアウトスクリプトを準備すれば)自動的にZend_Layoutが有効になります。

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修正履歴

  • 2010/11/23 11:57 リスト10に誤りがあったのを修正

著者プロフィール

  • 山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

    静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for ASP/ASP.NET。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。 主な著書に「入門シリーズ(サーバサイドAjax/XMLD...

  • WINGSプロジェクト 風田 伸之(カゼタ ノブユキ)

    <WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2012年2月時点での登録メンバは37名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂き...

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