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「ドワンゴは昔から生放送好き」
ニコニコ生放送開発者・杉谷氏の野望

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2009/01/15 17:30

動画コミュニティサイト「ニコニコ動画」がββにバージョンアップしてから1ヶ月。新機能として追加されたユーザー生放送は、ユーザーがWebカメラを使って動画配信できるサービスだ。ユーザー生放送はどのようにして開発され、この先どうなるのか、開発者の杉谷氏に聞いた。

目次

 動画コミュニティサイト「ニコニコ動画」がββにバージョンアップしてから1ヶ月。新機能として追加された「ユーザー生放送」は、ユーザーがWebカメラを使って動画配信できるサービスだ。ユーザー生放送はどのようにして開発され、この先どうなるのか、開発者の杉谷保幸氏に聞いた。

快くインタビューに応じてくれた杉谷氏
杉谷氏

ニコモバの方が先なんだ!!

編集部
杉谷さんは、ニコニコ動画内でどんな仕事をされているんですか?
杉谷
担当しているのはニコニコ生放送とニコニコ動画モバイルの2つですね。ニコモバの設計は僕がやったんですが、現在は完全に手を離れています。今はニコニコ生放送のプロダクトリーダーというのをやっています。
編集部
ドワンゴに入社されてどのぐらいになるんですか?
杉谷
3年目ですね。
編集部
じゃあ、ニコニコ動画立ち上げの初期からかかわっていたんですね。
杉谷
そうですね…、(突然怒り出して)というか! すでにいろんなところで語られてはいるんですが!
編集部
なんですか?
杉谷
「ニコモバ」の方が先なんだっ!!
いらだちを隠せない杉谷氏
編集部
「先なんだ!!」とは、どういう意味ですか?
杉谷
ニコモバの基礎研究に「パケラジ」という携帯電話向けサービスがあったんですよ。これは、ニコニコ動画が生まれる以前にドワンゴがやっていたものです。ニコニコ動画が生まれ、そしてニコニコ生放送ができて…、というように思われている人が多いんですが、実は生放送はパケラジで実現していたことなんです。
編集部
そうなんですか?
杉谷
ええ。当時、「パケラジ2」として生放送システムの開発が進んでいました。ドワンゴは元々、「いろメロミックス」という着メロ・着うたサイトをやっていたんですが、この中で動画ストリーミングサービスもやっていたんです。ちょうどドコモの通信速度が上がってきた頃で、今のニコニコ動画のように格闘技とかスポーツとかグラビアとか、いろんなチャンネルがあって。
編集部
なるほど。
杉谷
ただ、パケラジは動画を見るだけなんですよ。そこに視聴者との双方向性を持たせたいねという話があって、最初はチャットだとか、動画の下に掲示板なんかをつけようと考えてて。ところが、作っているうちに、「あれ? これPCでよくね?」ってことに我々は気づいてしまったんです。
編集部
ひょっとして、それがニコニコ動画の…
杉谷
原型です。当時、僕がパケラジ2のエンジンを開発している後ろでニコニコ動画のプロトタイプが作られていました。
編集部
つまり、ニコニコ動画やニコニコ生放送というサービスが突如生まれたように思われやすいですが、下地となる要素として、パケラジがあったんですね。
杉谷
そうです。パケラジのアイデアの発展としてニコニコ動画が生まれ、パケラジ2エンジンはニコモバへと使われていきました。
編集部
なるほど、だから「ニコモバの方が先なんだ!」と。
杉谷
パケラジ2では、本当は「ライブチャット」を構想してたんですが、あれよあれよという間にニコニコ動画の方がヒットし、ニコニコ動画にとって食われ、ニコニコ動画モバイルとして生まれ変わったんです。パケラジの頃は秒間3~4フレームだったんですが、今のニコモバでは最大15フレームまで、遅い端末でも6~7フレームぐらいいきます。
編集部
実際、かなり滑らかに再生されますよね。
杉谷
ふっ、完全に超えましたね。古の技術を。

ニコニコ動画とは別システムのニコニコ生放送

 

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