SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

話題のあの人にインタビュー!

「ドワンゴは昔から生放送好き」
ニコニコ生放送開発者・杉谷氏の野望


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ユーザー生放送の機能

編集部
ニコニコ生放送をしているときは、ユーザー生放送が休止しますが、ユーザー生放送は、ニコニコ生放送のサーバー群を使っているんでしょうか。
杉谷
そうです。ニコニコ生放送はもともとユーザーにも開放するつもりのものだったんで。ユーザー生放送機能は、そこを拡張してざざざっと作ったものです。
 
編集部注:ニコニコ生放送とユーザー生放送

 「ニコニコ生放送」はニコニコ動画運営が配信する生放送で、最大2万人のユーザーが1番組を視聴する。「ユーザー生放送」はユーザー個人が自由に配信する生放送で、最大500人まで視聴できる番組が70枠用意されている。

 
編集部
今、ニコニコ生放送の最大視聴者数が2万人、ユーザー生放送が70枠で1枠最大500人ですよね。すると、潜在的にはニコニコ生放送は35000人までいけるという…
杉谷
いや、キャパシティがありますね。実際に500人の生放送ばかりということではないので70枠まで可能にしてますが、20000人に達した時点で枠が作れないようになっています。
編集部
杉谷さん自身は、同時配信数をどのぐらいまで増やしたいと思ってますか?
杉谷
最低で4万ですね。
編集部
4万人。
杉谷
2万で足りないのは明白なので、倍はないと不自由してしまう。もちろん必要最低限なのが4万で、必要ならもっといくこともあるでしょう。
編集部
10万、20万という話もありますね。
杉谷
必要であれば。実際には人数だけっていうわけではなくて、10万人分あれば、1人2回線分使って、何か新しいことできたりってこともありますよね。1人が10回線分使って、子画面10個、なんてのもあるかもしれないし。そういう意味でアイデアはいくらもあるので、もっと突き進むと思います。
編集部
生放送は本家ニコニコ動画に比べると若干画質が下がりますが、配信ビットレートはどのくらいなんですか?
杉谷
384kbpsになってます。
編集部
このビットレートでも余裕はあるんですか。
杉谷
いや、ちょっと大盤振る舞いかなぁ(笑) ただ、どのみちビットレートをあげたところで、Flashの都合で画質が大してあがらないんで。生放送で使うFlash内部のビデオエンコーダーがH.263系統というビデオコーデックと、ADPCM系の音声コーデックなので、ビットレートをあげてもニコニコ動画でよく使われているH.264エンコード動画の画質の前では、きれいになった感じがしないでしょうね。
 

ユーザー生放送をリリースして

編集部
ユーザー生放送をリリースしてみて、その反応はどうですか?
杉谷
すべてにおいて、予想通りニコ厨が多くて「日本大丈夫?」っていう、嬉しい悲鳴ですね。1つのパターンとしては、案外、生主(ニコニコ生放送・放送主の略)が増えず、ぽしゃるかなーって可能性を8割ぐらい思っていたんですが、今となっては、そんなこともなくなってしまいました。

むしろニコニコ生放送の70枠という制限があるんですが、この排他処理が甘くて70枠を突破されるというぐらいの勢いで、今日これから直すんですが(編集部注:直ったそうです)、「そこ突破されるのは想定外ですから~!」というぐらい大盛況です。いろんな意味でやっちゃったなーという。この前まで土佐犬だったのが、荒ぶるアフリカ象になっておそってきた印象です。
取材当時、午後4時頃だったにもかかわらず62番組が配信されていた
編集部
今、ピークのときで何人ぐらい接続されているんですか?
杉谷
今のところはリリースしたばかりで、わらわらと出てきた問題をたたきつぶしてて。そういった集計はやれていないんですよ。なので不明です。
編集部
一番多いのは、やっぱり夜ですかね?
杉谷
午前2時頃までピークですね。ずーっと枠取り。正月のときは、そのまま16時ぐらいまで枠取り合戦。元旦に会社でバグ直しながらそれを見ていて、「いや、お前ら、初詣ぐらい行こうよ」と(笑)
 

クラウドメッセージングの方向性

次のページ
クラウドメッセージング

この記事は参考になりましたか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
話題のあの人にインタビュー!連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

飯岡 幹雄(編集部)(イイオカ ミキオ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/3458 2009/01/16 10:20

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング