柳井です。 しばらく前に、白川静の「漢字-生い立ちとその背景-」を読みました。漢字の歴史を切り口にして、中国の古代呪術社会の実体を解き明かしていく本です。昔の人たちの吐く息の臭いを感じるような本でした。 人間は、人々の間で合意された世界観の中で生きています。現代の人が、法律や経済を当たり前の枠組みと考えて生活しているように、古代の人々は、呪術や儀式を当たり前の枠組みとして暮らしていました。それは“正しい、間違っている”というものではなく、みんなが信じているかどうかだけのものです。現代のお金も、全員がその価値を認めなくなった瞬間に、紙切れや単なるデータに変わります。それはある意味、呪術と同レベルの信仰でしかありません。 現代と違う時代の人々を知ることは、自分自身を知ることに繋がります。自分たちが住んでいる社会の枠組みがどういうものなのか。そういったことに、常に自覚的にありたいと思います。 |
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柳井 政和(ヤナイ マサカズ)
クロノス・クラウン合同会社 代表社員http://crocro.com/オンラインソフトを多数公開。プログラムを書いたり、ゲームを作ったり、記事を執筆したり、マンガを描いたり、小説を書いたりしています。「めもりーくりーなー」でオンラインソフト大賞に入賞。最近は、小説家デビューして小説も書いています(『裏切りのプログラム』他)。面白いことなら何でもOKのさすらいの企画屋です。
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