はじめに
Javaプログラマであれば、Google App Engine(GAE)がJavaに対応したとき、すぐさま試してみた人も多いのではないでしょうか。Javaに対応するということには、実は非常に深い意味があります。それは同時に「Java仮想マシン上で動く、あらゆる言語に対応する」ということでもあるのです。
GroovyもJava上で動くスクリプト言語なので、当然ですがGAEで利用できます。そこで今回は、GroovyでGAEのアプリケーション開発を行ってみましょう。
対象読者
- JSPを書くのは正直しんどい...と近頃感じる人
- Ruby on Railsスタイルの開発に興味があるという人
- MVCフレームワークをJavaで学びたいという人
- JavaによるGoogle App Engineプログラミングに興味がある人
GAEでGroovyを利用する
Google App Engine(GAE)と言えば、皆さんその名前ぐらいは耳にしていることでしょう。Googleが提供するクラウドコンピューティング環境、分かりやすく言うと「Googleのサーバ環境に自分のWebサイトを持つことができるサービス」です。GAEは当初、対応言語がPythonのみでしたが、その後Javaにも対応し、ぐっと間口が広がりました。Javaに対応するということは、Java上で動くGroovyも利用できます。そこで、Groovyを利用したGAEアプリケーションの作成に挑戦してみましょう。
まず、必要な環境を整えます。開発を行うのに必要となるのは、次のようなソフトウェアになります。
- Groovy 1.6以降
- Google App Engine SDK for Java
- Eclipseと専用プラグイン
Groovy 1.6以降のインストール
ここでは本稿執筆時点の最新版である1.6.3を使います。古いバージョンのGroovyを使っている人は、Groovy公式サイトより最新版をダウンロードし、インストールしておきましょう。
Google App Engine SDK for Java
これはGoogleのApp Engineのサイトにて配布されています。Google App Engine - Google Codeよりダウンロードします。SDKは、Python版とJava版があるので間違えないようにしてください。
SDKは、圧縮ファイルの形で配布されています。ダウンロードしたファイルを展開し、保存されたフォルダ(「appengine-java-sdk-xxx
」といった名前)を、ハードディスクの適当なところにコピーしてください。
インストールはこれで終わりですが、SDKに用意されているコマンドをコマンドプロンプトから利用するため、環境変数の設定をしておきましょう。SDKフォルダの中にある「bin」フォルダの中にコマンドは用意されています。この「bin」フォルダのパスを「Path
」環境変数に追加してください。