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はじめに

 今やWebのフレームワークと言えば、そのほとんどが「RoRタイプ」です。RoR(Ruby on Rails)がWebの開発に与えた影響は非常に大きく、その後生まれたフレームワークの多くがその影響を受けています。

 しかし、Javaの世界に関しては、RoRはなぜか素通りしてしまいました。既にStrutsというデファクトスタンダードがあったために新しいMVCフレームワークが割り込む余地があまりなかったのか、あるいはLL(ライトウェイト)言語でないとRoRなスタイルは作りにくかったのか。ともあれ、その後、長い間、Javaでは「いわゆるRoRタイプ」と言えるフレームワークは登場しませんでした。

 その流れを変えたのは、Groovyです。Groovyの登場により、JavaでもLL言語のような小回りの聞くコーディングが可能となりました。そのおかげで、ようやくJavaの世界にも遅まきながら新しい世代のフレームワークが登場するようになりました。その1つが、今回取り上げる「Play!」です。

対象読者

  • Javaで手ごろなフレームワークを探している技術者
  • 最近のフレームワークをごくざっと理解しておきたい方
  • Web開発の手法がどうも気に入らない、と常々考えているJavaプログラマ

Play!とは?

 Play!は、play framework developersが中心となって開発されているJavaのMVCフレームワークです。2009年秋にようやくver.1.0がリリースされたばかりという、できたてホヤホヤのフレームワークです。これは以下のアドレスにて公開されています。

 このPlay!の最大の特徴は、「非常に短時間で、Webアプリケーションの基本的な部分を作れる」という点でしょう。Play!には簡単なバッチプログラムが用意されており、これを使ってコマンドを実行するだけで、Webアプリケーションの骨格が自動生成されてしまいます。既にこの段階で、もうWebアプリケーションは動いてしまうのです。後は、それをもとに、必要なファイルを追加したり編集していくだけで、ごく簡単なアプリケーションは作れてしまいます。

 この「基本的なファイルの作成をすべて自動化する」というのは、RoRで使われていたものです。それ以前のフレームワーク(Strutsなど)では、まず必要なファイルを自分で作成して1からコードを書いて...といった形で開発を進めなければいけませんでした。Play!では、とりあえず「すべて正しく動くシンプルなWebアプリケーション」を用意してもらい、それをベースに開発を始めることができます。

 また「MVCのすべてが揃っている」というのも、ある意味大きな特徴でしょう。Javaのフレームワークがどういうものだったか、よく思い出してみましょう。StrutsにしろJSFにしろ、データベースアクセスのための「Model」の部分は、実はそれほど充実してはいませんでした。「そうしたものは、HibernateなどのO/Rマッピングを使えばいい」というのがJavaの今までのアプローチでした。それは確かにそうですが、「1つのフレームワークですべてきちんとそろっています。後から足す必要はまったくありません」というほうがいいに決まっています。「これ1つ用意するだけで、今すぐに開発を始められる」というのも、Play!の大きな特徴といってよいでしょう。


プロフィール
掌田 津耶乃 ショウダ ツヤノ

三文ライター&三流プログラマ。主にビギナーに向けたプログラミング関連の執筆活動をする傍ら、ログハウスの普及活動にいそしんでいる。(掌田津耶乃のWebサイトはこちら

※現在、新しいQ&A?サイト「FinQ」を開発、ベータ公開中。また新しい入門記事の投稿サイト「libro」を開発、ベータ公開中。皆さん、ぜひご参加ください!


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