米Googleは27日(現地時間)、米ドメイン管理大手のNeuStar UltraDNSと共同で、DNSプロトコルの拡張をIETFに提案した。
Googleの公式ブログによると、DNSではトラフィックのロードバランス目的やユーザーをより近いサーバに誘導するため、クライアントの場所に応じて異なるIPアドレスを返すことがあるとのこと。現在、IPアドレス情報を持っているDNSコンテンツサーバは、DNSリクエストのソースIPアドレスで、これを判断しているようだ。
しかし、DNSでは、ISPやGoogle Public DNSのようなサードパーティのリゾルバ(DNSキャッシュサーバ)を経て再帰探索されるため、リクエストのソースは必ずしもクライアントに近いIPアドレスではないとしている。
この問題を解決するため、GoogleとNeuStarによるインターネットドラフト「Client IP information in DNS requests(draft-vandergaast-edns-client-ip-00)」では、RFC2671「Extension Mechanisms for DNS(DNS用拡張メカニズム)」に定義された「EDNS0」オプションを用いて、クライアントのIPアドレスをDNSメッセージ内に含めることを提案している。
このドラフトはIETFのDNS Extensions(dnsext)ワーキンググループで議論されており、Googleでは、数か月後にインターネット標準に取り入れられるのではないかと見ている。
【関連リンク】
・Google Code Blog: A proposal to extend the DNS protocol
・Client IP information in DNS requests
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