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AngularJSアプリ開発を支援する便利モジュール

リッチな入力フォーム作成に役立つAngularJSライブラリ 5連発

AngularJSアプリ開発を支援する便利モジュール 第2回

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 AngularJSは、テンプレートエンジン、データバインディング、ルーティング、DIコンテナーなどなど、Webアプリのフロントエンドを開発するために必要な機能をあまねく揃えたフルスタックのフレームワークです。もっとも、本格的な開発ではそれだけで賄えるわけではなく、要件に応じて、周辺のモジュールと連携するのが一般的です。本連載では、AngularJSで利用できる拡張ライブラリを、具体的な利用例とともに紹介します。

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 なお、本連載ではAngularJSそのものに関しては解説しませんので、専門書として『AngularJSアプリケーションプログラミング』、姉妹連載「AngularJSではじめるJavaScriptフレームワーク開発スタイル」などを併せて参照してください。

はじめに

 第2回である今回は、前回に引き続き、入力生産性の高いフォームを実装するために役立つ、以下のライブラリについて解説します。

  • UI Bootstrap(Rating):レーティングバーを作成
  • Angular Elastic:テキスト量に応じて伸縮するテキストエリアを作成
  • Angular Slider:スライダー/範囲スライダーを作成
  • Angular Bootstrap Colorpicker:カラーピッカー付きのテキストボックスを作成
  • ngTagInput:タグ入力ボックスを作成

対象読者

  • AngularJSについて基本的な概念を理解している方
  • AngularJSで利用できる拡張モジュールに興味がある方
  • AngularJSアプリの入力生産性を改善したいと考えている方

検証環境

 この記事では、以下の環境でサンプルの動作を確認しています。

  • AngularJS 1.4.3
  • UI Bootstrap 0.13.2
  • Angular Elastic 2.5.0
  • Angular Slider 0.2.14
  • Angular Bootstrap Colorpicker 3.0.18
  • ngTagInput 3.0.0
  • Chrome 44
  • Firefox 39
  • Internet Explorer 11

レーティングバーを設置したい - UI Bootstrap(Rating)

 レーティングバーとは、Amazon、Google Playなどのショッピングサイトでよく見かける評価のための入力/表示バーです。一般的には、1~5段階の評価をスターのオンオフで表現します。

商品/記事などの評価を入力/表示するためのレーティングバー
商品/記事などの評価を入力/表示するためのレーティングバー

 このようなレーティングバーを実装するのが、UI BootstrapのRatingディレクティブです。UI Bootstrapは、Bowerを利用することで、以下のコマンドでインストールできます。

> bower install angular-bootstrap bootstrap

 では、具体的な例を見ていきましょう。

リスト1 rating.html
<!--(1)Bootstrap/UI Bootstrapをインポート -->
<link rel="stylesheet" href="bower_components/bootstrap/dist/css/bootstrap.min.css" />
<script src="bower_components/angular/angular.min.js"></script>
<script src="bower_components/angular-bootstrap/ui-bootstrap-tpls.min.js"></script>
<script src="scripts/rating.js"></script>
...中略...
<!--1. レーティングバーを設置-->
<rating ng-model="current" max="upper" ></rating>
リスト2 rating.js
// (2)ui.bootstrapモジュールへの依存関係を宣言
angular.module('myApp', ['ui.bootstrap'])
  .controller('MyController', ['$scope', function($scope) {
    $scope.current = 3;	// 初期値
    $scope.upper = 5;	// 最大値
  }]);

 UI Bootstrapを利用するには、UI Bootstrap(ui-bootstrap-tpls.min.js)とともに、Bootstrap本体(bootstrap.min.css)もインポートしておきます(1)。また、アプリモジュール(myApp)からはui.bootstrapモジュールへの依存関係を宣言して、UI Bootstrapを有効化します(2)。

 あとは、<rating>要素(ディレクティブ)をページに配置して、必要なパラメーターを設定すれば完了です(3)。最低限、レート値を格納するng-model属性は必須です。

<
属性 概要 デフォルト値
ng-model 現在のレート値を格納する変数 (必須)
max レート値の最大 5
readonly 読み取り専用か false
on-hover マウスポインターがレーティングバーに乗った時の処理
on-leave マウスポインターがレーティングバーから外れた時の処理
state-on 選択状態に利用するアイコン
state-off 非選択状態に利用するアイコン

 state-on/state-off属性を利用することで、レーティングバーのアイコンを差し替えることもできます。指定しているのは、Bootstrapで提供されている標準のアイコンです。

リスト3 rating2.html(アイコンをカスタマイズしたコード)
<rating ng-model="current" max="upper" state-on="'glyphicon-ok'"
  state-off="'glyphicon-remove'"></rating>
オンオフのアイコンが指定の画像に変化
オンオフのアイコンが指定の画像に変化

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト(ウイングスプロジェクト)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/8919 2015/09/10 14:00

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