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AngularJSアプリ開発を支援する便利モジュール

UI BootstrapでリッチなパネルUIを実装しよう ~ タブパネルからダイアログ、アコーディオンパネルまで

AngularJSアプリ開発を支援する便利モジュール(6)

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 AngularJSは、テンプレートエンジン、データバインディング、ルーティング、DIコンテナーなどなど、Webアプリのフロントエンドを開発するために必要な機能をあまねく揃えたフルスタックのフレームワークです。もっとも、本格的な開発ではそれだけで賄えるわけではなく、要件に応じて、周辺のモジュールと連携するのが一般的です。本連載では、AngularJSで利用できる拡張ライブラリを、具体的な利用例とともに紹介します。

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 なお、本連載ではAngularJSそのものに関しては解説しませんので、専門書としてAngularJSアプリケーションプログラミング、姉妹連載「AngularJSではじめるJavaScriptフレームワーク開発スタイル」などを併せて参照してください。

はじめに

 UI Bootstrapは、おなじみBootstrapのラッパーで、Bootstrapの機能をAngularJSのディレクティブ形式で呼び出せるようにしたものです。本稿ではUI Bootstrapが提供する豊富な機能の中でも、限られたページ領域で大量のコンテンツ/画像を効率的に配置/表示するために役立つ、以下のウィジェットについて解説します。

  • Tabs:タブパネルを生成
  • Modal:ダイアログボックスを生成
  • Collapse:開閉可能なパネルを生成
  • Accordion:アコーディオンパネルを生成

対象読者

  • AngularJSについて基本的な概念を理解している方
  • AngularJSで利用できる拡張モジュールに興味がある方
  • AngularJSで大量のコンテンツを限られたページ領域でスマートに表示したいと考えている方

検証環境

 この記事では、以下の環境でサンプルの動作を確認しています。

  • AngularJS 1.4.7
  • UI Bootstrap 0.14.3
  • Chrome 46
  • Firefox 41
  • Internet Explorer 11

 UI Bootstrapは、Bowerを利用することで、以下のコマンドでインストールできます。Bowerについて詳しくは、別稿「Web開発ライブラリを自動的に入手できるパッケージ管理ツールBower」も参照してください。

> bower install angular-bootstrap bootstrap

タブパネルを生成する - UI Bootstrap(Tabs)

 Tabsは、タブパネルを実装するためのウィジェットです。パネル上部のタブを選択することで、パネルの内容を切り替えるおなじみのUIを生成します。

タブクリックでパネル表示を切り替え
タブクリックでパネル表示を切り替え

 以下は、その具体的なサンプルです。

リスト1 tabs.html
<!DOCTYPE html>
<html ng-app="myApp">
<head>
<meta charset="UTF-8" />
<title>AngularJS</title>
<!-- (1)ui-bootstrap-tpls.min.jsとbootstrap.min.cssをインポート -->
<link rel="stylesheet" href="bower_components/bootstrap/dist/css/bootstrap.min.css" />
<script src="bower_components/angular/angular.min.js"></script>
<script src="bower_components/angular-sanitize/angular-sanitize.min.js"></script>
<script src="bower_components/angular-bootstrap/ui-bootstrap-tpls.min.js"></script>
<script src="scripts/tabs.js"></script>
</head>
<body ng-controller="MyController">
<!--(4)タブパネルを定義-->
<uib-tabset>
  <!--(3)個々のタブを設定-->
  <uib-tab ng-repeat="tab in tabs" heading="{{tab.title}}"
    active="tab.active" disable="tab.disabled"
    select="check(tab.title)">
    <div ng-bind-html="tab.content"></div>
  </uib-tab>
</uib-tabset>
</body>
</html>
リスト2 tabs.js
// (2)ui.bootstrapモジュールへの依存関係を設定
angular.module('myApp', [ 'ui.bootstrap', 'ngSanitize' ])
  .controller('MyController', ['$scope', function($scope) {
    // タブに表示する情報
    $scope.tabs = [
      {
        title:'タブパネル',
        content:'パネルの端に配置されているタブ...'
      },
      ...中略...
    ];

    // タブ選択時に、該当するタイトルをログ出力
    $scope.check = function(title) {
      console.log(title);
    }
  }]);

 UI Bootstrapを利用するには、UI Bootstrap(ui-bootstrap-tpls.min.js)とともに、Bootstrap本体(bootstrap.min.css)もインポートしておきます(1)。また、アプリモジュール(myApp)からはui.bootstrapモジュールへの依存関係を宣言して、UI Bootstrapを有効化します(2)。ここまでは、以降のウィジェットでも同様の手順です()。

 ngSanitizeモジュールへの依存関係を設定しているのは、ng-bind-htmlディレクティブを利用しているためです。UI Bootstrapを利用する上では必須ではありません。

 個々のパネルは、<uib-tab>要素で表せます(3)。以下のような属性を指定できます。複数のタブでactive属性をtrueにしてもエラーにはなりませんが、その場合は後方のタブが優先して有効になります(ただし、意味はないので、そうすべきではありません)。

<tab>要素で利用できる主な属性
属性 概要 デフォルト値
heading タブに表示するタイトル
active タブをデフォルトで選択状態にするか false
disable タブを無効(選択不可)にするか false
select タブを選択した時に実行する処理
deselect タブが選択解除された時に実行される処理

 本体には、パネルに表示すべきコンテンツを記述します。本文にはタグ文字列が含まれる可能性があるため、ng-bind-html属性で埋め込む点に注意してください。

 サンプルでは、ng-repeat属性であらかじめ用意したオブジェクト配列tabsの内容を展開していますが、もちろん、<uib-tab>要素をタブパネルの数だけ列挙しても構いません。

 個々のタブ情報を準備できたら、あとは全体を<uib-tabset>要素で括ることで、タブパネルの完成です(4)。<uib-tabset>要素では、タブ(ツマミ)部分をどのように表示するかを設定するために、以下のような属性を指定できます。

<tabset>要素で利用できる主な属性
属性 概要 デフォルト値
type タブの種類(tabs/pills) tabs
vertical タブを垂直に並べるか false
justified タブをパネル幅に合わせて均等割り付けするか false

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト(ウイングスプロジェクト)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/9104 2015/12/09 14:00

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