「ビジネスの期待に応え、結果を出し続けるチームや組織をどのように作っていくのか」。このテーマについて、古今東西、あらゆる組織が議論し、追い求め続けてきました。2月19日、目黒雅叙園で開催された「Developers Summit 2016」では、この問いに対して「2016年最新版」とも言える一つの回答が「強いチームの作り方」というセッションで示されました。
野村総合研究所、AWSなどを経て2016年に独立した吉羽龍太郎氏(@ryuzee)は当セッションで、これまでの数々著書・発表のエッセンスを凝縮したような濃密度で45分を語り尽くしました。当稿では、その内容をレポートします。
(講演資料はRyuzee.comを参照してください)
#1 チームの課題とカイゼン
まず始めに吉羽氏は、名著『ピープルウェア』から「実際のところ、ソフトウェア開発上の問題の多くは、技術的というより社会学的なものである」という一文を引用し、プロジェクト失敗の要因が技術的なもの以外にも存在し、かつ人間系の問題はなかなかクリアできないものである、と問題解決の着目点についてコメント。特に「人間系」の問題については「最初に組織やチームがうまくいっていないと、その影響が最後まで続き、プロダクトやシステムも結局うまくいかなくなってしまいます」と過去の経験を踏まえた見解を示し、人間系や社会学系と言った分野の知見に注目していく必要があると強調しました。
最初のテーマ「チームの課題とカイゼン」では、「現在、チームに存在する課題に取り組んでいるか?」と会場参加者に問い掛け、「絶対に課題はあるはず。ストレートに言わせてもらうと、課題を認識していても解決の取り組みを実践していなければ、さらにたちが悪い」と釘を指し、続けて「カイゼンに終わりはない。着実に少しずつ進めていく必要がある。ドカンと大きく全社的にやろう、というのは大概失敗します」とカイゼン活動の継続性、一朝一夕では成し遂げられないことを説きました。

吉羽氏は「カイゼン」の進め方や実践時の注意点として、次のようなトピックを挙げました。
- 全体の流れを見る必要がある。さもないと部分最適化が進んでしまう。
- 多くの人が一から考えようとしているが、Webには参考情報がたくさんあるので利用できるものは利用する、と考え方を変える必要がある。
- 自分だけでやると心が折れてしまうので、チームでやるべき。上からの押し付けもうまくいかない。
製品開発におけるフィードバックサイクルの重要性はよく言われますが、組織運営についても同様にフィードバックサイクルを回して、カイゼン活動を推し進めていくのがよい、とまとめました。
#2 なぜチームが必要か?
2つ目のテーマ「なぜチームが必要なのか」については、吉羽氏はストレートに「1人ではできない規模の仕事があるからに他なりません。世の中にはそちらの仕事の方が多いです」と理由を説明。
併せて「ただ人を集めればよいというものではありません。頭数を揃えてもチームとしては機能しません。ゴールを共有し、各人の持つスキルを組み合わせて、チームとして『フルスタック』であればよいのです。さらには、その状態を続けられること、ビジネスでの結果を出し続けられることができるのが、『強いチーム』の特徴と言えるでしょう」と、チームのあるべき姿・目指す方向を説きました。

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しんや(シンヤ)
2010年末~2013年前半位までの期間で興味のある勉強会に頻繁に参加。参加してきた勉強会のレポートブログとTogetterをひたすらまとめ続け、まとめ職人(自称/他称含む)として暫く過ごしておりました。色々な縁あってDevelopers Summit 2013では『公募レポーター』も務めました。2013年05月『出張ブロガー』を経て2013年08月にクラスメソッド株式会社へ転職。現在は業務(AWS及びその周辺技術を扱う)の...
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