rmコマンドは、FILE...
に指定したファイルと空のディレクトリを削除します。ディレクトリを削除する場合には、そのディレクトリ配下にファイルやディレクトリがあってはいけません。ただし、オプション「-r」を指定すると、空でないディレクトリを削除できます。
- ① -f
- 通常、
FILE...
に指定したファイルやディレクトリが存在しない場合には、エラーが発生します。しかし、このオプションを指定するとファイルやディレクトリの存在するものだけを削除し、エラーは発生しません。 - ② -i
FILE...
に指定したそれぞれのファイルやディレクトリの削除の前に、削除するかどうか問い合わせます。- ③ -r
FILE...
に指定したディレクトリが空でなくても削除します。- ④ -v [Linux][FreeBSD]
- 処理内容を出力します。
- ① FILE...
- 削除するファイルやディレクトリをスペースで区切って指定します。ワイルドカードによる指定も可能です。
オプション「-r」は空でないディレクトリを削除できて便利なように思えますが、使い方を誤ると大変なことになります。例えば、カレントディレクトリがルートディレクトリの状態で、スーパーユーザが「rm -r *」というコマンドを実行すると、ファイルシステム上のすべてのファイルとディレクトリを削除してしまい、二度と起動しないシステムになってしまいます。実行には十分注意してください
$ ls -l file*
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 32 4月11 15:13 file01
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 39 4月11 15:13 file02
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 39 4月11 21:53 file03
$ rm file02 file03
ファイル「file02」と「file03」を削除$ ls -l file*
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 39 4月11 15:13 file01
$
$ ls -l file*
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 32 4月11 15:13 file01
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 39 4月11 15:13 file02
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 39 4月11 21:53 file03
$ rm file04
rm: cannot lstat 'file04': そのようなファイルやディレクトリはありません
オプション「-f」を指定しないとエラーが発生$ rm -f file04
オプション「-f」を指定するとエラーは発生しない$
$ ls -l file*
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 32 4月11 15:13 file01
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 39 4月11 15:13 file02
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 39 4月11 21:53 file03
$ rm -i file*
rm: remove regular file 'file01'? y
rm: remove regular file 'file02'? n
rm: remove regular file 'file03'? y
削除するかどうかの問い合わせ$ ls -l file*
「y」を入力すると削除
「n」を入力すると削除しない
-rw-rw-r-- 1 cmd cmd 39 4月11 15:13 file02
$
$ tree dir01
dir01
|-- dir011
| |-- file011
| |-- file012
| `-- file013
`-- file01
ディレクトリ「dir01」の内容1 directory, 4 files
$ rm -r dir01
空でないディレクトリ「dir01」を削除$ ls dir01
ls: dir01: そのようなファイルやディレクトリはありません
$
本コンテンツは「UNIXコマンド辞典 ビギナー編」(2003年)を元にWeb用に再編集したものです
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