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Zend Framework入門(10):
Zend Frameworkにおけるビューの処理 - Zend_View(後編) -

Zend Frameworkによる実践的なPHPアプリケーション開発 10

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2008/09/17 14:00

本連載では、PHP上で動作するアプリケーションフレームワークであるZend Frameworkについて紹介していきます。前回に続いて、ビューヘルパーを自作する方法、Zend FrameworkとSmartyを連携させる方法についての説明を行います。

目次

はじめに

 本連載では、PHP上で動作するアプリケーションフレームワークであるZend Frameworkについて紹介していきます。前回の予告どおり、今回はビューヘルパーを自作する方法、Zend FrameworkとSmartyを連携させる方法についての説明を行います。今回紹介するSmartyはウェブページのデザインと設計を分けるための仕組みの一つで、上手に使えばウェブサイトの管理の手間を減らすことができます。

対象読者

 PHPの基本構文は一通り理解しているが、フレームワークを利用したことはないという方を対象としています。

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必要な環境

 Zend FrameworkはPHP 5.1.4以降とWebサーバがインストールされている環境で利用可能です。本稿ではWebサーバとしてApache 2.2を、OSにWindows XPを採用し、アプリケーションを作成していきます。

 以下に、今回アプリケーション作成/動作確認に用いた環境を示します(インストールにあたっては最新安定版の使用を推奨します)。各項目の詳細なインストール手順は、「サーバサイド技術の学び舎 - WINGS」より「サーバサイド環境構築設定手順」を参照ください。ただし Smarty のインストール手順に関しては Smarty のマニュアルを参照してください。

  • Windows XP SP2
  • PHP 5.2.5
  • Apache 2.2.8
  • Smarty 2.6.19

 LinuxやFreeBSDなどUNIX系OSをお使いの方もコマンドはほぼ一緒ですので、パスなどは適宜読み替えてください。

ビューヘルパの自作

 前回紹介したとおり、Zendにはさまざまなビューヘルパが組み込まれていますが、それでも必要な機能を持ったビューヘルパが見つからないかもしれません。その場合には自分でビューヘルパを作成することができます。

 ビューヘルパの作成方法の説明の前に、まず標準的なZend_View関係のファイルの配置を確認します:

Zend_View 関係のファイルの配置
application/
  views/
  helpers/ (ビューヘルパ関係のファイルを配置するフォルダ)
  filters/ (ビューフィルタ関係のファイルを配置するフォルダ)
  scripts/ (ビュースクリプトを配置するフォルダ)

 このうち、標準ではここのhelpersフォルダ(現在の例ですとC:\codezine\zendapps\views\helpers)に自作ビューヘルパーのファイルを配置することになります。また、ファイル名やヘルパのクラス名には次のような決まりがあります:

ヘルパの名前 CamelCased(大文字ではじめる) 例:MyHelper
ファイル名 CamelCased(大文字ではじめる) 例:MyHelper.php
クラス名 Zend_View_Helperを入れて、CamelCasedにする(大文字ではじめる) 例:Zend_View_Helper_MyHelper
メソッド名 camelCased(小文字ではじめる) 例:myHelper;

 ここで、BRタグを出力するビューヘルパBrTagの例を示します。ただBRタグを出力するだけではつまらないので、先程示したDoctypeプレースホルダを見て、XHTMLの場合には<br />を、そうでない場合には<br>を出力するようにしてあります:

BrTag.php(C:/codezine/zendapps/views/helpers/BrTag.php)
<?php
//クラス名は Zend_View_Helper_ + BrTag
class Zend_View_Helper_BrTag
{
    //viewとsetViewメソッドを定義しておくと、
    //呼び出し元のZend_Viewが自動的に$viewに代入される
    public $view;
    public function setView(Zend_View_Interface $view)
    {
        $this->view = $view;
    }

    //実際にヘルパとして呼び出されるメソッド
    public function brTag()
    {
      $xhtml = "<br />\n";

      //doctype を調べ、XHTMLでなかったら<br>を返すようにする
      if (($this->view instanceof Zend_View_Abstract) &&
           !$this->view->doctype()->isXhtml()) {
	$xhtml = "<br>\n";
      }
      return $xhtml;
    }
}

 なお、ファイルを配置するフォルダとクラス名についてはZend_ViewのsetHelperPathとaddHelperPathで変更・追加することが可能です。

メソッド名 引数 説明
setHelperPath $path, $prefix ヘルパ名を探す場所を指定。$pathにある $prefix_ヘルパ名なるファイルを探す。
addHelperPath $path, $prefix ヘルパ名を探す場所を追加。$pathにある $prefix_ヘルパ名なるファイルを探す。

 例えば、「C:/codezine/zendapps2/views/extra_helpers」に設置したHrTagヘルパ(クラス名はHTML_Tags_View_Helper_HrTag)を探すように設定するには次のようにします:

ビューヘルパパスの追加
$this->view->addHelperPath('C:/codezine/zendapps2/views/extra_helpers',
                           'HTML_Tags_View_Helper');

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著者プロフィール

  • 山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

    静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for ASP/ASP.NET。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。 主な著書に「入門シリーズ(サーバサイドAjax/XMLD...

  • WINGSプロジェクト 風田 伸之(カゼタ ノブユキ)

    <WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2017年5月時点での登録メンバは52名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂き...

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