チーム再編からデザインシステムの構築まで──チームでデザインを生み出すサイボウズのFigma活用
プロダクトづくりが捗るエキスパートから学ぶFigma/FigJam実践活用術 第3回
プロダクト開発現場におけるFigma活用方法について、実際にFigma/FigJamを活用されている企業へのインタビューをもとにご紹介する本連載。今回は「チームでデザインする」ことを目指し、デザインチームの再編や組織文化づくり、デザインシステムの活用まで取り組んでいるサイボウズ株式会社のプロダクトデザイン戦略とkintoneデザインの部長のsakitoさんにお話を聞きました。
デザイナー以外もデザインプロセスに関わる「新しいデザインチーム」
谷(筆者):sakitoさんは、昨年までkintoneのサービスデザイン責任者でいらっしゃいましたが、昨年はkintoneのデザインチーム編成を大きく変更されましたね。どういった背景があったのでしょうか?
sakito:もともとデザインチームはデザイナーとリサーチャーだけのチームでした。そのため、デザインチーム内で“デザイン”が決まった段階で、ライターやデザインテクノロジスト(※1)、ローカライズ職など、ほかの開発メンバーにデザインが渡される流れになっていました。
(※1)デザイナーとエンジニアの橋渡しをする職種。主に、デザイナーからエンジニアへデザインを渡していく「ハンドオフ」のプロセスにおいて、エンジニア視点でデザイナーに対してフィードバックを行ったり、反対に、デザイナーの意図が伝わるようエンジニアの支援を行ったりする。
個人的にそうした開発の流れに違和感を感じていましたし、実際にデザインチームへの手戻りが多く発生するという課題もありました。デザイナー以外のメンバーも、もっと前の段階からデザインに関わるべきなんです。
谷:だからチームの形をその理想に近づけたわけですね。
sakito:そうなんです。デザインテクノロジストやライター、ローカライズ職も加えた職能混合のデザインチームに再編しました。さらにデザインシステムチームも合流させて、現在は15人程度で構成するオールインワンのチームになっています。
チーム再編に加えて、私がいつもメンバーに伝えているのは「チームでデザインを作ろう」ということです。デザイナーが1人で作るのではなく、ライティングの観点でデザインを変えたり、エンジニアリングの観点で情報処理を改善したりするなど、1つの開発に対して複数の視点でメンバー各々が貢献するのがデザインだと考えています。
谷:ワークフローを組織のあり方から再構築されてきたのですね。新しいデザインチームはkintoneというプロダクト全体の中でどのような働きをしているのですか?
sakito:プロダクトマネージャ―が主導する機能開発や改善に対して、デザイン面から実現に向けて伴走するような動き方をしています。例えば、こんな機能を作りたいという要望があれば、どんなデザインにすれば使いやすいか、エンジニアリング的にどう解決するか、それをスプリントの中でどう練り上げるかなどを、プロダクトのチーム内各所と検討していくような流れです。
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谷 拓樹(タニ ヒロキ)
Goodpatch Inc.(株式会社グッドパッチ)取締役兼UXディレクター。デザイン・設計を含め、フロントエンドの分野で活動している。制作活動のほか、執筆や講演も行っている。著書に「HTML5+CSS3で作る 魅せるiPhoneサイト」(ラトルズ)、「iPhone & Android スマ...
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