日米の動向に詳しいPM DAO早川氏に訊く、プロダクトマネージャーを取り巻く状況と求められるものとは
「ProductZine Day 2024 Summer」レポート
「ともに悩み、考え、仲間を見つけよう プロダクトマネジメントのリアル」をテーマに行われた「ProductZine Day 2024 Summer」。本稿では、外資系IT企業でのAI製品のプロダクトマネージャー、プロダクトマーケティングマネージャーなどの経験を活かし「PM DAO」を創設した早川和輝氏をゲストに迎えて行われたトークセッション「プロダクト開発/グロースにおける組織と人の役割」の模様をお届けする。話を聞いたのは、株式会社メンバーズ UXONEカンパニーに所属し、常駐型のプロダクトマネージャーとしてクライアントのプロダクト改善を担う犬飼美穂氏。
日米におけるプロダクトマネージャーを取り巻く環境の違いとは
犬飼美穂氏(以下、犬飼):今日は私がクライアントを日々ご支援するなかでの悩みや疑問をぶつけていこうと思うので、よろしくお願いします。まずは早川さんのご経歴を簡単に教えてください。
早川和輝氏(以下、早川):プロダクトづくりを実践的に学ぶコミュニティ「PM DAO」のファウンダー&プロダクトマネージャーとして活動しています。現在の本業はNotionのソリューションエンジニアであり、前職もSalesforceでプロダクトマネジメントをしていました。

犬飼:本業はNotionのプロダクトマネージャーとのことですが、「プロダクトマネージャーと組織」について、海外と国内の状況を比較して教えていただけますか。
早川:米国の話で言うと、昨今プロダクトマネージャーのコミュニティは、一時期の盛り上がりに比べると、安定期に入っているように思います。他方、国内は良い意味でまだ盛り上がっていますよね。
ただ、日本でもプロダクトマネージャーに対する幻想が少しずつ崩れてきたというか、CEOみたいに全能な役割を求めていたところから、プロダクトマネージャーの役割が限定され始めていると感じます。とはいえ、採用面で言うと、まだ企業側は広いスキルを求めますし、候補者側も「自分はここまでできます」と大きく見せようとする。互いに風呂敷を広げすぎている気がします。今後はもう少しプロダクトマネジメントのリアルが見えてくれば、少しずつ安定期に入ってくるのではないでしょうか。
犬飼:どんな企業やサービスの場合、プロダクトマネージャーがいたほうがいいとお考えですか。
早川:私がよく感じるのは、CxOの中に“プロダクトマインドセット”を持っている人がいないのであれば、ちゃんとしたプロダクトマネージャーがいたほうがいいと思います。CxOレイヤーの人たちがプロダクトマインドセットを持たずに、現場に丸投げでは立ち行かなくなるので。
犬飼:早川さんのおっしゃるプロダクトマインドセットとは、どのようなものでしょうか。
早川:「ユーザーの価値に基づいてプロダクトをつくれる」「データドリブンでプロダクトをつくれる」「チームをエンゲージしてコラボレーションを促進できる」といったように、定義はさまざまあります。が、私としては、「プロダクト開発のプロセスにおける入口と出口をしっかり押さえて、常にユーザー視点で価値提供できること」がプロダクトマインドセットであると捉えています。
犬飼:早川さんが所属されているNotionでは、プロダクトマネージャーはどのような動きをされているのでしょうか。
早川:Notionは非上場のスタートアップで、創業から7年目くらいまでは、プロダクトマネージャーがいなかったんです。ようやく4〜5年前に1人目のプロダクトマネージャーを採用して、今でも10数名しかいません。プロダクトマネージャーがいなくても、良いプロダクトがつくれた稀有な例ですね。
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野本 纏花(ノモト マドカ)
フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり...
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