ストライプジャパンは、AIスタートアップを狙う不正利用の実態に関するデータを発表した。決済段階における不正試行率が全体平均の最大4.3倍に達するなど、顧客ライフサイクルのあらゆる段階でAI企業が集中的に狙われている現状が明らかになった。
同社のデータ分析によると、2025年第3四半期におけるAIスタートアップへの不正決済試行率は、スタートアップ全体の平均と比較して4.3倍に達した。AI企業が提供する計算資源は価値が高く、第三者への転売が容易であることから、不正利用者の標的になりやすいという。盗難カードを用いてサブスクプランやトークンのアクセス権を購入し、二次流通市場などで転売する手口が確認されており、チャージバックによる被害額は事業者側の負担となる。
決済時の対策が進むにつれ、不正利用の手法は決済からアカウントの悪用へと変化している。機械学習モデルの解析では、2026年1月から6月までの半年間で、サブスク型のAI企業全体における不正アカウント作成の試行率が40%増加した。新規登録特典である無料トークンや無料トライアルを狙った大量のアカウント作成が主な手口となっている。
最も被害が深刻な企業群においては、同期間中に試行率が154%増加するケースもみられ、攻撃対象として魅力的な企業が集中的に狙われる傾向にある。こうした事態に対し、同社が提供する不正対策ソリューションのStripe Radarでは、ユーザー登録やログイン時における同一人物の複数アカウント作成や、単一アカウントの複数拠点からの共有を早期に検知する機能を備えている。
実際にAI音声プラットフォームを提供するElevenLabsでは、同ソリューションの導入から2カ月間で1日あたり2000件の悪用アカウントのブロックに成功したという。プラットフォームの成長を守るための対策や調査の全容は、Stripeの公式ブログで確認できる。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
既に会員の方はを行ってください。
- ProductZineニュース連載記事一覧
-
- AIスタートアップを狙う不正決済が最大4.3倍に、Stripeが明かすサブスク型企業の被害...
- NewsPicks CTOが語る、エンジニアが事業の主体者になるための評価制度と権限設計
- BCGが「Applied AI Index 2026」を発表、AIエージェントへの自律的な...
- この記事の著者
-
ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
「プロダクト開発」にフォーカスしたCodeZine内のサブメディアです。プロダクトマネージャーや、プロダクトマネージャーを目指す方をはじめ、チームメンバーや事業責任者、テックリードなど、プロダクト開発を「正しく」進めていきたいすべての人のために、プロダクトマネジメントに関するあらゆる知見をお届けしま...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
