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ferret Oneに学ぶ「顧客の声」から始めるプロダクトマネジメント

「顧客の声を反映する」プロダクトづくりはなぜ難しい? 契約継続率2倍の施策に学ぶ、チーム連携の重要性

ferret Oneに学ぶ「顧客の声」から始めるプロダクトマネジメント 第1回


 よりよいプロダクトづくりには、顧客の声を反映し改善を進めていくことが重要。これは多くのプロダクトマネージャーや開発者、マーケター、カスタマーサクセスがわかっていながら、現実にはプロセスを確立する難しさを感じているのではないでしょうか。各チームの目標をそれぞれに追っても、共通のゴールを共有できていなければプロダクトの本質的な成長には結びつきません。マーケティングツール「ferret One」を提供するベーシックでもそんな課題を抱えていましたが、約半年間のプロダクト改善を経て契約継続率を2倍ほどにアップさせました。本連載では同社カスタマーサクセスの秋在淳(あき・じぇすん)さんが、「顧客と向き合いながらプロダクトを磨いていく」ためのノウハウを、事例を踏まえて解説します。(編集部)

はじめに

 こんにちは。株式会社ベーシックの秋(@jaesoon_aki)と申します。

 現在、ベーシックのSaaS事業部にて「ferret One」のカスタマーサクセス部長を務めています。

 ベーシックが提供する「ferret One」は、企業が行うBtoBマーケティングの業務効率化を支援するマーケティングツールです。誰でも簡単にノーコードでWebページの作成や更新・編集ができるCMS機能を持ったツールの提供に加え、マーケティングに欠かせないペルソナ設計や、BtoBのサイトが網羅すべき情報構造を踏まえたサイト制作、リード獲得に向けた施策実行サポートを提供し、BtoB企業におけるリード獲得を支援しています。

 ferret Oneでは、2019年5月に、カスタマーサクセス部を中心に顧客の声を活かしたサポート体制であるハイタッチ組織を立ち上げ、その組織により集めた顧客の声をもとにサービスの改善およびプロダクト改善に取り組み、開始当初46.2%だった契約継続率を87.5%まで改善することに成功しました。

 この連載では、その試行錯誤の中で気づいた「顧客と向き合いながらプロダクトを磨いていくためにできること」について、全3回にわたって書いていきます。

  • 第1回(本記事):「プロダクトチームとマーケティングチーム・セールスチーム・カスタマーサクセスチームの連携が必要な理由」
  • 第2回:「顧客の声の吸い上げおよび吸い上げた声をプロダクトづくりに活かすための施策」
  • 第3回:「顧客のプロダクト活用率を上げるために行った施策」

 この記事が、プロダクトづくりに関わるみなさまのお役に立てば幸いです。

 まず、プロダクトづくりにおいてチーム間の連携が重要な理由について、2つの点から解説します。

次のページ
「顧客の声が大事」わかっているのになぜプロダクトに反映できないのか

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この記事の著者

秋 在淳(アキ ジェスン)

 株式会社ベーシック SaaS事業部 カスタマーサクセス部長。Web制作会社やベンチャー企業の立ち上げ、起業を経て2016年に株式会社ベーシックへジョイン。フィールドセールスマネージャーから、アカウントサクセスチーム立ち上げのためカスタマーサクセス部へスイッチ。現在はアカウントマネジメントグループの...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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