Adobeは2日、PDF作成ソフト「Adobe Acrobat 9」をリリースした。今回のバージョンでは初めてFlash技術をネイティブサポートしたほか、複数の人がPDFファイルを同時に編集できる機能を持つ。また、ファイル共有・保管のオンラインサービス「Acrobat.com」ベータ版も併せて公開した。
Adobeは2日、「Adobe Acrobat 9」をリリースした。起動時間が高速化し前バージョンのおよそ半分の時間で起動するようになったほか、リッチ化への対応や共有機能の強化などが行われている。日本語版の提供開始は7月上旬予定。
主な変更点は次のようになっている。
PDFポートフォリオの追加とWebキャプチャ機能の強化
文書、図画、電子メール、スプレットシート、リッチメディア(ビデオ、オーディオ、3次元データ、地図情報など)を、1つのPDFポートフォリオに統合することが可能になった。
また、WebページをPDFファイルに変換できる「Webキャプチャ機能」が強化され、再現性が高まった。スクリーンショットと違い注釈付与などが可能なため、Webデザインナーとのやり取りなどに活用できる。
Adobe Flashをネイティブサポート
新たにAdobe Flashがネイティブサポートされ、FlashムービーをPDF内に挿入できるようになった。これにより、異なる環境でも特別なメディアプレーヤーを必要とせずにシームレスな再生が行える。
レビュー機能の強化
新たに搭載された文書ナビゲーション機能によって、社内のチームメンバー、クライアント、パートナーが同時に同じページで作業を行えるようになった。また、共有レビュー機能により、すべてのレビュー担当者のコメントを一元管理することもできる。
電子フォーム作成・追跡機能の強化
新しいフォームウィザードの搭載により、文書からのPDF形式フォーム作成がより簡単になった。また、フォーム追跡機能を使用することで、いつ誰がフォームを入力したかの確認が可能。社内アンケートなどの作成、配布・入力、収集・集計などに活用することができる。
Adobe Presenterの搭載
今回新たに発売されるAcrobatの最上位版「Acrobat 9 Pro Extended」には、「Adobe Presenter」が同梱されている。これは、ビデオ、ナレーション、デモ、双方向型のクイズを組込み、PDFファイルに出力することができる機能。インタラクティブなe-ラーニングコンテンツの作成などに利用することができる。
Acrobat.com(ベータ版)との連携
Adobeは、今回のAcrobat 9リリースと同時に新たな無償のホステッドサービスAcrobat.com(ベータ版)の提供を開始した。Acrobatと連携することで、Web上でファイルの保存・共有、PDFフォームを利用したデータ収集・処理のほか、共有文書レビューでコメントをすることが可能になる。
【関連リンク】
・PDFによるコミュニケーションを革新するAdobe Acrobat 9を発表:Adobe(プレスリリース)
・Acrobat.com(ベータ版)
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