「確実に売れるもの」を作れ──生成AI領域のプロダクト作り
生成AI領域のプロダクト作り──どのように市場を選び、新たなプロダクトを作るべきか? 第1回
生成AIの登場により、プロダクト開発の在り方が大きく変わろうとしている。生成AI領域で新規事業を立ち上げるには、従来のスタートアップとは異なるマインドセットが求められる。技術革新のスピードが速く、何が正解か分からない不確実性の高いこの分野で勝ち残るためには、どのようなプロダクトマネジメントが重要になるのだろうか。本稿では、生成AI領域に特化した事業を作る私Algomatic代表の大野が、これまでの実践で蓄積してきた「生成AI領域の事業作りの要諦」を、現場のリアルな体験を交えて共有する。
「今この瞬間」のチャンスを逃さないこと
生成AI技術による革命が起きているこのタイミングは、「今しかない唯一無二のチャンス」だ。このチャンスを逃さないために、従来の新規事業づくりとは大きくマインドセットを変える必要がある。「今この瞬間」に正しいマインドセットで、アクションを起こすことが肝要だ。2年後、3年後に同じことをやっては出遅れてしまう可能性が高い。
そこでわれわれが常に意識しているのは、「打席数」と「打率」をいかに上げていくかということである。生成AIの領域は今まさに技術革新が猛スピードで進んでおり、それを活用してどのようなプロダクトやサービスが求められるのかはまだ誰にも分からない。
あらゆる産業が生成AIによって変革される可能性がある中で、「今この瞬間のチャンス」を勝ち取るためには、思い切って数多くのチャレンジをしていくべきだ。つまり「打席数」を増やすことが重要になる。ただし、ただやみくもに打席数を増やすだけでは不十分だ。勝負所で確実に結果を出すには、一定の成功確率、すなわち「打率」を高めることが欠かせない。
「打席数」を増やすためのAlgomaticの組織戦略
Algomaticでは、スタートアップスタジオ型の組織を構築し、各カンパニーのメンバーが独立した裁量を持って事業を作るというスタイルを採っている。これは、「今この瞬間」に集中し、徹底的に顧客と技術に向き合いながら、同時多発的にたくさんのチャレンジをできるようにするためだ。
スタートアップでは「選択と集中」が重要で、「リソースを特定のイシューにフォーカスさせ、一点突破するべき」という考えは定石である。これに対して、われわれの同時多発的な事業立ち上げは、リソースを複数事業に「分散」しているように見えるかもしれない。しかし、実際は、この同時多発的な事業立ち上げこそ、このタイミングに適した「選択と集中」であると考えている。限定的なリソースで細く生き残りながら長い時間軸の中で少しずつ打席数を積み上げる、のではなく、今この瞬間に振れるバットの回数を最大化するという考え方だ。つまり、時間軸的なフォーカスであり、時間軸で見たときの「今この瞬間」というタイミングへの「選択と集中」なのである。
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大野 峻典(株式会社Algomatic)(オオノ シュンスケ)
東京大学工学部卒。東京大学にて深層学習を用いた研究プロジェクトに従事。Indeedにて新規事業のソフトウェア開発・プロダクトマネジメント、機械学習基盤の開発を行う。2018年、機械学習・深層学習を用いたソリューション開発を行う株式会社Algoageを創業。2020年、DMMグループへM&Aによりジョ...
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