「顧客課題の発見」は、まず自分たちの身の回りの課題から
「いまさら聴いても遅い!」とならないためのユーザーリサーチのタイミングとコツ ~プロダクト開発 初期~ 第2回
前回は、本連載で扱う対象の全体像にあたる「プロダクト開発の4つのフェーズと主要プロセス」について、リサーチの活用方法を中心に解説しました。今回のテーマは、プロダクト開発の最初のステップとなる「顧客課題の発見」です。私たちが提唱している「DSR(デザインスプリントリサーチ)」のメソッドも踏まえつつ、「顧客課題の発見」をどのように行うのが効果的かについてお伝えします。
プロダクト開発の最初のステップは「顧客課題の発見」
プロダクト開発の最初のステップは、「プロダクトの種」を見つけることです。プロダクトの種とは、プロダクトを使う人の立場や視点で捉えた「困りごと、差し迫った状況、切なるニーズ」のことで、これを発見することが何よりも重要です。
BtoC企業、BtoB企業を問わず、ゼロベースで顧客課題を発見する場合は、人々の「悩み」や「モヤモヤ」や「こうしたい」という想いや欲求を、さまざまな視点からあぶり出すとプロダクトの種を効果的に発見できます。そして、その中から「特に深刻だ」とか「お金を払ってでも解決したい」というような切実なものを選定し、その課題を解決する方法を考えます。この解決策、つまりソリューションがプロダクトの原型になります。
プロダクトの種は身の回りにある。顧客の視点で発想する
プロダクトの種を見つけるというと、「難しそうだ」「私には無理」と考えてしまうかもしれません。ただ、プロダクトを開発するみなさんも、視点を変えれば、「顧客」「ユーザー」の一人です。まずは、ご自身が感じている「悩み・モヤモヤ・こうしたい」から考えてみてください。日常の生活や仕事の中で「これができたらいいな」「これがなくなったらラクだ」と思うことを、日ごろからメモするようにしておくとよいでしょう。
プロダクト開発に携わっていると、日常のふとした瞬間に、自分だけでなく他の誰かの「悩み・モヤモヤ・こうしたい」に気づくことがあります。カフェで隣の人から聞こえてくる会話や、電車や雑踏の中での誰かのしぐさで気づくこと、Twitter(現在のX)のつぶやきなどもプロダクトの種を見つけるよい機会です。これはリサーチで言えば、行動観察、エスノグラフィーと呼ばれる手法です。
ただ、難しいことはあまり考えず、どんなにささいなことでも良いので、人の言動や感情でひっかかったことに対し「何に困っているのかな?(原因)」「どうしたいのかな?(対策)」などと考えることから始めてみてください。
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平野 美和(株式会社ユニークルーパー)(ヒラノ ミワ)
株式会社ユニークルーパー 代表。Googleの「デザインスプリント」に精通し、プロダクト開発のリサーチを体系化する「DSR(デザインスプリントリサーチ)」を自社開発。リサーチはプロダクト開発のインプット情報と位置づけ、プロダクトマネージャーと並走するリサーチャーを自負する。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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