ユーザーの大成長を促す! 事業目線だけにしない、ユーザーの成長ステップの作り方
グッドパッチ流 UXデザインを生かしたプロダクトマネジメントの実践入門 第5回
「プロダクトは、誰かのために世界をより良くするための仕組みである」──書籍『ラディカル・プロダクト・シンキング』(翔泳社)では、こう述べられています。プロダクトが誰かのために存在する仕組みである以上、ユーザーを理解しユーザーのための設計を行う「UXデザイン」と「プロダクトマネジメント」は切っても切り離せない関係です。デザインカンパニーであるグッドパッチのプロダクトマネージャーは、UXデザインの強みを生かしてさまざまな企業の支援を行う中でプロダクト開発現場のお悩みに、どのようなアプローチで解決してきたのか。デザインの力を用いてプロダクト開発を前進させるフレームやプロセスを紹介する本連載。今回は、ユーザーをないがしろにしない「ユーザーの成長ステップ」の設計ポイントとそのプロセスを解説します。
はじめに
前回の記事では、チーム全員が同じユーザー像を見て開発を進めるための「UXマスター」を紹介しましたが、UXマスターの作成時のみならず、「ユーザーの成長ステップ」の検討では、事標目線とユーザー目線のバランスに頭を悩ませる方も多いと聞きます。事業目標達成を目指すあまり、ユーザー体験がないがしろになってしまうといったジレンマに陥るのは望ましくありません。
今回は、ユーザーにとって「望ましい状態」を「ユーザーの成功」とし、「ユーザーの成長ステップ」の設計時に、ユーザーの成功をないがしろにしないためのポイントとプロセスを解説します。
ユーザーの成長ステップ設計時のプロセスとポイント
ユーザーの成長ステップ設計のプロセス
- ユーザーの「大成功」を定義する(ユーザー目線)
- ロイヤルユーザーを定義する(事業目線)
-
ロイヤルユーザーが感じる価値が右肩上がりになるよう、成長ステップを設計する
- 第1段階の価値実現(Quick Win)を最速で導く+離脱者を成長ステップに導く
ユーザーの成長ステップ設計のポイント
1、2は行ったり来たりしながら、同時進行で決めていくのが良いでしょう。
すべてのプロセスにおいて最も重要なのは、プロダクト「外」にあるユーザーにとっての「大成功(ゴール)」に導くのが、プロダクトの役割であるということです。ユーザーのライフサイクルの中に、プロダクト内のカスタマージャーニーが存在することを忘れないようにしましょう。

プロダクトの戦略を考える際、身近で評価されているプロダクトのユーザーの成長ステップを観察するのは有効な手段です。今回はイメージしやすいように、あえてデジタルサービスではなくフィジカルなサービス──筆者が愛用しているSK-Ⅱの「フェイシャルトリートメントエッセンス」という化粧水を例に、解説します。
フェイシャルトリートメントエッセンスはピテラエッセンスという天然由来の発酵酵母が含まれた、160mLで2万3100円という比較的高価格帯の商品で、40年以上支持されているロングセラーアイテムです。
なお、今回の解説はあくまで、広告や実際の店頭体験をもとに筆者が独自で組み立てた仮説であることをご理解ください。
会員登録無料すると、続きをお読みいただけます
-
- Page 1
-
- Page 2
-
- Page 3
この記事は参考になりましたか?
- グッドパッチ流 UXデザインを生かしたプロダクトマネジメントの実践入門連載記事一覧
-
- 今からでも遅くない「インセプションデッキ」を活用したチームビルディング
- プロダクトの提供価値を明らかにする簡易版「価値マップ」の作り方
- ユーザーの大成長を促す! 事業目線だけにしない、ユーザーの成長ステップの作り方
- この記事の著者
-
吉田 早希(株式会社グッドパッチ)(ヨシダ サキ)
スタートアップ企業が展開するtoCサービスのUXデザイン、SaaS(飲食系、医療系)の立ち上げ・グロースに携わった後、2021年にUXデザイナーとしてグッドパッチに入社。 定量・定性リサーチを起点としたUXデザイン・開発ディレクションを担当。現在、プロダクトマーケティングマネージャー(PMM)として...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
