同じ結論に至った、もう一つの調査
「足りないのは型」という結論は、独立した別の調査からも裏づけられている。この日登壇したファインディが2026年3月に実施した調査(622名)だ。
同社が新規事業の組織課題を尋ねたところ、最も多かったのは「営業・マーケティング部門との連携・引き継ぎがうまくいかない」で34.6%。プロダクトを作った後、市場へ渡す接続部分でつまずいているという構図は、プロデリア・パートナーズの調査と符合する。登壇した稲葉将一氏も、この結果を「まさにPMMの出番かなというのがデータからも見えている」と評した。
なぜ「届ける」がこれほど難しいのか。稲葉氏の言葉が本質を突く。「AIは正解を持っていないので、顧客・ユーザーにのみ正解が宿っていきます」。作ることがコモディティ化した時代に、正解は顧客の側にしかない。それを見極め、市場で勝たせる型を組織に実装することが問われている。
問いは「型をどう作るか」へ
国内初のPMM専門カンファレンスが映し出したのは、「作れば勝てた時代」の終わりと、それに伴って差別化の場所がプロダクトの外側へ移ったという現実だった。2つの独立した調査は、日本のプロダクト組織に足りないのが人でも意欲でもなく、市場で勝たせるための「型」であることを示している。
では、その型はどう作られ、組織にどう根づくのか。職種の境界が溶けていくなかで、PMMやプロダクトマネージャーは何で評価されるのか。そして、PMMの隣にはどんな新しい職種が立ち上がりつつあるのか。以降の記事では、この「型」をめぐる問いを、現場の実践者たちの言葉から掘り下げていく。
