アトラシアンは9月14日、AIを活用したソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)において、ガバナンスを効かせたエージェント型ワークフローの大規模展開を支援する「Jira」および「Atlassian DX」の新機能群を発表した。
同社の調査によれば、エンジニアリングリーダーの94%が開発業務でAIを活用している一方、SDLC全体へAIを拡張する仕組みを持つ組織はわずか6%にとどまっているという。開発者が個別にプロンプトを入力する「点のAI」から、組織の文脈を理解して常時稼働する「面のAI」へと移行するため、組織コンテキストの欠如や実行ガバナンスの不足、投資対効果(ROI)の測定難易度といった課題の解消が求められていた。
今回発表された新機能では、「Atlassian Teamwork Graph」を共有コンテキスト基盤とし、Jiraによるエージェントの自律実行と統制、DXによる効果測定を一体化させている。具体的には、複数リポジトリにまたがるコードベースのインテリジェンスを提供する「Code Context」や、エージェントのアクセス範囲を細かく統制する「Agent Context Controls」を実装した。これにより、機密情報を保護しつつ、アーキテクチャやプロジェクト基準に準拠した高品質なコード生成を担保する。
さらに、Jira内で未割り当ての作業項目をスキャンし、非同期でコード生成からテスト、プルリクエストの自動起票までを行う「Agent loops in Jira」を追加した。専用エージェントがコーディング標準やセキュリティ基準の自動検証を行う「Standards & AI Review」と組み合わせることで、品質のブレを事前に検知する。最終的なマージ判断権は常に開発者が保持するヒューマンインザループの設計を採用し、開発スピードの向上とエンタープライズガバナンスの両立を図っている。
AI導入のビジネスインパクトを定量化するため、チーム内でのエージェント活用状況やデリバリー速度への寄与をリアルタイムに可視化する「Jira Agent Usage Dashboard」や、スループットや品質、AI利用コストなどを統合的に測定する「DX for Agentic Development」も提供される。各機能の提供状況(オープンベータや早期アクセスプログラムなど)やライセンスの詳細については、アトラシアン公式ウェブサイトで確認できる。
この記事は参考になりましたか?
既に会員の方はを行ってください。
- ProductZineニュース連載記事一覧
-
- 事業の言葉をAIに理解させるには? リクルートのデータエンジニアが語るコンテキスト設計の実...
- AI時代の「使われない」を防ぐ。日常に溶け込む体験設計を説く書籍『選ばれるUX』発売
- 開発ループを自律化・統制するJira新機能、アトラシアンがエージェント型開発の全社展開を支...
- この記事の著者
-
ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
「プロダクト開発」にフォーカスしたCodeZine内のサブメディアです。プロダクトマネージャーや、プロダクトマネージャーを目指す方をはじめ、チームメンバーや事業責任者、テックリードなど、プロダクト開発を「正しく」進めていきたいすべての人のために、プロダクトマネジメントに関するあらゆる知見をお届けしま...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
