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急成長中のShopifyエコシステム――女性ならではの活躍ができるワケ【デブサミウーマン】

【A-8】「共感するエンジニア」- 女性ならではの活躍ができるShopifyのエコシステムとは

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 クラウドベースのeコマースプラットフォームを提供するカナダのIT企業、Shopify。現在、Shopifyは175カ国、数百万に上る事業者のECサイトで活用されている。Shopifyのエコシステムは今、急成長しており、中でも日本のアプリエコスステムは急拡大している。Shopifyではエコシステムを支えるパートナープログラムを用意しており、アプリ開発パートナーに登録し、アイデア一つで大きな成功を収めている事例も登場している。このようにShopifyにエンジニアとして関わるには、社員はもちろん、パートナーというキャリアも選べる。サービスの特性上、女性エンジニアこそ、Shopifyエコシステムで活躍が期待できる。その理由をShopify Japan シニアローンチエンジニア 梅田志桜里さんが明かした。

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Shopify Japan株式会社 シニアローンチエンジニア 梅田志桜里氏
Shopify Japan株式会社 シニアローンチエンジニア 梅田志桜里氏

急成長中のeコマースプラットフォーム「Shopify」の特徴

 「Shopify」はカナダ発のeコマースプラットフォーム。ミッションは「Make Commerce Better for Everyone(世の中のためによりよいコマースを提供する)」こと。Shopifyは「創業者が趣味のスノーボードのECサイトを立ち上げたことがきっかけだった」と梅田さんは話す。

 スノーボードは季節性のスポーツであるため、夏場には売れなかったが、予想外にもECサイトの仕組みを使わせて欲しいという問い合わせがあったそうだ。創業者が、こちらの方がビジネスになると思い、eコマースのプラットフォームとしてShopifyを2006年にローンチした。現在、175カ国、数百万を超える事業者のECサイトがShopify上で稼働している。

 Shopifyの第一の特徴は、ストア作成のための機能はもちろん、決済や受注などのバックエンド、マーケティング、安全性を担保する仕組みなど、「インターネット上で販売に必要な多くのモノを網羅して提供していること」と梅田さんは説明する。

 第二にShopifyはオンラインストアだけではなく、実店舗、InstagramやFacebookなどのSNSチャネル、さらには楽天市場などのマーケットプレイスとも連携し、販売をサポートするマルチチャネルコマースプラットフォームとなっていることだ。

 第三は豊富なAPIを提供することで、汎用性が高く自由度の高いカスタマイズが可能なこと。しかも技術のスキルに乏しい人でも、ノーコードでストアが作ることができるのはShopifyの強みだ。一方、大企業が大規模なECサイトを構築し、自社のERPと連携したいという複雑な要件にもShopifyは対応する。「カスタムコードを記述すれば、自由度の高いカスタマイズが可能です。APIも豊富に提供しているので、いろんなことができると思います」と梅田さんは話す。

 第四にエコシステムが急拡大していることだ。Shopifyはeコマースプラットフォームだが、同社製品だけで成り立っているわけではない。例えばiPhoneはApple Storeで公開されているアプリをインストールすることで、さまざまなことができるようになる。「Shopifyでも同様のことが起こっており、すでに7000個以上のShopifyアプリがリリースされています」(梅田さん)

 また、それらを開発している外部のパートナーはアクティブで活動している人だけでも4万人以上いる。現在、日本で公開されているアプリの半分が今年リリースされたもの。日本では今、アプリエコシステムは急拡大している。

 パートナーと一口に言っても、アプリ開発パートナーもあれば、Webストアの見た目のデザインやテンプレートなどを開発するテーマ開発パートナー、ストア構築をサポートするストア構築パートナーと3種類ある。

Shopifyはeコマースに必要な全てをサポート
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副業にもピッタリ――Shopifyパートナーの魅力

 Shopifyパートナーの魅力は3つある。1つ目は効率よく稼げること。例えば、海外では2012年に友人4人でShopifyアプリの開発を始め、そのうちの1つが当たったことで、今では250人の従業員を抱える企業になった事例がある。「特に日本のShopifyアプリの市場は始まったばかり。まだ発掘されていないアプリのアイデアはたくさんあるはず。それを捉えることができれば、効率よく稼げるはずです」(梅田さん)

 一般的にエンジニアのキャリアでよく話題になるのが、自社サービスの会社で働くか、受託開発の会社で働くか。前者の場合、機能設計や顧客開拓を全部自分たちで行う必要があり、売れるまで覚悟と時間が必要になる。後者の場合、機能要件を顧客ごとに合わせて作るのでスケールもしにくく仕事が固定化しがちになる。

 だが、Shopifyのパートナーならプラットフォームの基本機能や既存顧客を使って、自社サービスや受託開発を提供できる。自分たちの提供できるコアバリューに注力することはもちろん、「副業的に始めやすいので、新しい挑戦もしやすい」と梅田さんは話す。

 2つ目の魅力は多様な働き方ができること。梅田さんは社員だが、完全リモートワークで働いている。「家族との時間も確保でき、柔軟に働くことができている。これはパートナーという働き方でも同様だと思います」(梅田さん)

 3つ目の魅力はShopifyの世界が楽しいこと。Shopifyのプラットフォーム上では数百万を超える事業者のECサイトが動いている。その中には自分の好きなブランドがあったり、自分の関わったストアで買い物をしたりすることもあるだろう。「そういった一つひとつが楽しく、仕事へのモチベーションに繋がる」と梅田さんは話す。

 Shopifyというプロダクト自体が良いことはもちろんだが、進化のスピードが速いことも、楽しさにつながる。例えば昨日、お客さまにできないと伝えたことが、翌週にはできるようになることもあるそうだ。

 eコマースがさらなる発展をするために梅田さんは「女性の力が必要だ」と強調する。第一の理由は、ユーザーや消費者の50%は女性が占めていることだ。その一方で、開発を担当するITベンダーは圧倒的に男性が多い。つまり、男性によってほとんどのモノやサービスが生み出されているわけだ。

 例えばかつてシートベルトは、男性より女性の方が重症化する率が47%高い結果が報告された。従来のシートベルトは、成人男性の体型を基本に開発されていたからだ。また、iPhone Xがリリースされたときは、その大きさから、海外では「女性のことを無視したデザインなのでは」とニュースになったこともある。つまりeコマースの領域でも開発者が男性ばかりだと、「デザインの品質に偏りが出ることにつながる」と梅田さんは話す。

 第二の理由は、考え方の多様性を担保するためである。さまざまな企業の調査で、ジェンダーバランスの良い会社のほうが、成長率が高いことが証明されている。「私自身、前職でいろいろな考え方を持っている人が集まっているほうが、チームとしてのパフォーマンスが高くなることを経験した」と梅田さんも言う。

 第三の理由はロールモデルが求められていること。梅田さんはこれまで女性エンジニアやIT女子と言われることに「男性と同じパフォーマンスを発揮しているのに、なぜ女性と冠が付くのか」と違和感を持っていたそうだ。だが、あることをきっかけに考えが変わったという。梅田さんの前職はIBMのERPコンサルタント。そのときのCEOはバージニア・ロメッティ氏。ロメッティ氏は退任するとき、次のようなメールが送られてきた。

 私は女性初と言われるのが嫌だった。自分の仕事を純粋に評価して欲しくて、レッテルを貼って欲しくなかったからです。徐々に考え方が変わり、今では女性のロールモデルになるというのは、私に取っての義務だと感じています。なぜなら、見えないモノにはなれないから。

 このメールを見て、梅田さんも「なるほど」と思ったそうだ。事実、高校生のなりたい職業ランキングを見ると、システムエンジニア・プログラマーは男子のランキングには上位に入っているのに、女子だと圏外になっている。「見えないと選択肢に入ってきません。女性エンジニアとしてビジブルに活躍することが、今後のITの道を目指す女性を増やしていくことになると思うのです」(梅田さん)

 Shopifyに関わって働く道は大きく2つ。1つは社員になること。そしてもう1つがパートナーになることだ。パートナープログラムには次のURLにアクセスし、登録するだけで参加できる。Shopify開発に求められるのは、「フロントエンドとバックエンドのバランスの良い知識」と梅田さんは言う。具体的には、フロントエンドなら、JavaScript、HTML、CSS、Liquid。バックエンドならGraphQL、React、REST、データベース周りの知識である。これらのスキルの全てに自信があるわけではなくても、「一歩踏み出して欲しい」と梅田さんはエールを送る。

 ShopifyではShopifyブログやチュートリアルなど、パートナーをサポートする環境も整備されている。またオンラインコミュニティも活発で、パートナー同士、助け合う土壌もできているからだ。

 Shopifyでは働く仲間も募集している。求められる知識に不安を感じる人もいるかもしれないが、梅田さんもShopifyに応募する際、GraphQLの知識は乏しく、eコマースの経験も無く、また英語力にも自信がなかったという。だが、「夫が『なんとかなるよ』と背中を押してくれました。興味のある人は、ぜひLinkedInで検索してみてください。私たちの仲間となって、みなさんにとってよりよい世界を作っていきましょう」

 最後にこう参加者に呼びかけ、梅田さんはセッションを締めた。

Shopify開発に必要なスキル
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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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