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Women Developers Summit 2024 セッションレポート

5人の女性エンジニアが語る「わたしの挑戦」、第一線で活躍するためのキャリアとは?

【Session8】「わたしの挑戦」を語る! ライトニングトーク

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 男性が大部分を占めるIT業界において、女性エンジニアが直面する出産・育児、休職、キャリアチェンジといったライフイベントは、キャリア形成の妨げと見なされる傾向があった。しかし、時代は確実に変わりつつある。本セッションでは、第一線で活躍する5人の女性エンジニアが、「わたしの挑戦」をテーマに、自身のキャリアの歩みやそこで得た気づきを共有。その挑戦の軌跡には、エンジニアとしての未来を切り開こうとする全ての人に向けた力強いヒントが詰まっている。

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橋野未喜子氏:RubyKaigi2024の登壇経験が教えてくれた挑戦の価値

 2022年にWebエンジニアとしてキャリアをスタートさせた橋野氏は、現在はファインディ株式会社でバックエンドエンジニアを務める。テックイベントへの参加を趣味とし、これまで140以上のイベントに申し込んできた。今回のLTでは、RubyKaigi2024での初登壇について語った。

 RubyKaigiは、Rubyに特化した国際カンファレンスで、2024年は沖縄で開催され、1400枚以上の現地参加チケットが完売するほどの注目を集めた。橋野氏は、ここで自身が開発した構文解析CLIツール「Omochi gem」についての発表を行った。

RubyKaigi 2024で橋野未喜子氏が発表したOmochi gem
RubyKaigi 2024で橋野未喜子氏が発表したOmochi gem

 プロポーザル提出のきっかけは、RubyKaigiの参加を決めていたタイミングで、LTの募集をX(旧Twitter)のポストで見かけたことだった。友人から「年末年始に作成したライブラリの話をしてみたら?」と提案され、勢いで応募を決意。具体的なテーマが明確だったため、すぐにプロポーザルの作成に取り掛かることができたという。

 初めてのカンファレンス登壇にあたり、橋野氏は三つの不安を抱えていた。一つ目は「多くの聴衆の前で話すこと」。学生時代にハッカソンや趣味のLTでの発表経験はあったものの、国際カンファレンスでの登壇は初めてだったため、予定していた沖縄旅行を返上し、直前まで練習を重ねた。

 次に「英語の壁」。英語が得意ではない橋野氏は、スライドを英語のみにすることで対応。伝わりやすさを最優先に、画像やソースコード、デモ動画を多く用い、周囲にレビューを依頼して準備を進めた。

 そして三つ目は「転職との両立」。同時期に転職活動を進めており、多忙な状況下での挑戦だったが、RubyKaigiでのLT挑戦を評価する企業もあり、挑戦がキャリアにも好影響を与えた。

 三つの不安を「周囲の助けを借りることで乗り越えた」と語る橋野氏。登壇後には、観客からのフィードバックや懇親会での意見交換を通じて、自身のライブラリを改善するヒントも得られたという。

 登壇を通して橋野氏が得た最大の学びは、「挑戦することの価値」だ。準備や体調管理、仕事との両立は決して楽ではなかったが、それ以上に得られる学びと感動が大きかったと振り返る。

 「以前の私は『登壇なんて無理だ』と決めつけていたが、『プロポーザルを出さなければ何も始まらない』という当たり前のことに気づけた。これを聞いている皆さんも、ぜひ挑戦の第一歩を踏み出す勇気を持って欲しい。何を話せばいいか迷うこともあると思うが、そこは"勢い駆動"で、まず申し込んでみることだ。」

 「挑戦の成功も、伸びしろも、すべてが経験に繋がる。」橋野氏のメッセージは、多くの女性エンジニアに新たな一歩を踏み出す勇気を与えた。

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この記事の著者

水無瀬 あずさ(ミナセ アズサ)

 現役エンジニア兼フリーランスライター。PHPで社内開発を行う傍ら、オウンドメディアコンテンツを執筆しています。得意ジャンルはIT・転職・教育。個人ゲーム開発に興味があり、最近になってUnity(C#)の勉強を始めました。おでんのコンニャクが主役のゲームを作るのが目標です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。

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https://codezine.jp/article/detail/20775 2025/02/13 11:00

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