SaaS統合インテリジェンス「KanseiLink」を運営するSynapse Arrowsは、日本市場で利用されている主要SaaS200サービスを対象に「AIエージェント対応度」を格付けした「ARI Award 2026 Summer」を発表した。A以上の格付けを得た41サービスを「ARI Award認定」とし、最高評価のAAA11サービス、AA21サービス、A9サービスを認定している。評価はすべて各社の一次情報との突合にもとづき、算定式を全公開している。
格付けの対象は会計・人事・決済・法務・ECなど全18業種の200サービス。評価項目は「MCP(接続口)の提供」(0〜50点)、「認証の標準性」(0〜20点)、「開発者ドキュメントの公開」(0〜10点)、「MCPパッケージの配布」(0〜10点)の4項目で、満点90点をAAA〜Dの8段階に格付けした。スコアはLLMの主観判断を含まず公開情報の有無のみで算出し、各社の開発者ドキュメントやプレスリリース、公式リポジトリと1社ずつ突合している。
結果は、AAAが11サービス(90点)、AAが21サービス(80〜89点)、Aが9サービス(70〜79点)、BBBが27サービス(60〜69点)、BB以下が126サービスとなった。格付けした194サービスのうち、公式MCPサーバーを提供しているのは37サービス(19%)、公開APIがあるのは88サービス(45%)で、API・MCPともに非公開のサービスは56サービス(29%)にのぼる。
AAA認定を受けた11サービスには、freee会計・freee人事労務・freee給与計算・freeeサイン(freee)、Square、DocuSign、Notion、Zoho CRMなどが並ぶ。いずれも公式MCPサーバーとOAuth 2.0対応、公開ドキュメント、即インストール可能なパッケージを備えている。
背景には、AIエージェントがソフトウェアの新たな「利用者」になるという見立てがある。Gartnerは7月、2030年までにエンタープライズSaaS支出の約20%(2340億ドル)がAIエージェントによる購買シフトの影響を受けると予測した。ARI Awardは、これまでCIOやユーザー、投資家の意思決定を支えてきた既存の評価機関とは異なり、AIエージェントに選ばれる準備が整ったサービスを認定する枠組みと位置づけている。
Agent Readinessは「AI Access」「AI Discoverability」「AI Execution」「AI Trust」「AI Compatibility」の5領域で構成され、今回格付けの対象となったのはAI Accessのみ。次回の「ARI Award 2026 Autumn」ではAI Discoverability領域(llms.txt・構造化データ)を追加する予定としている。KanseiLinkは格付けを販売せず、算定式を全公開することで第三者機関としての独立性を保つ方針を掲げる。認定41サービスの全リストと評価方法はARI Award特設ページで公開している。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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