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Developers Summit 2022 レポート(AD)

ビデオ通話やライブ配信、メタバースまで対応する映像・音声向けAgora SDK【デブサミ2022】

【18-D-8】コロナ禍でますます需要の高まるビデオ通話・ライブ配信を作ろう!世界を魅了するAgora SDKとは

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容易な実装と高いパフォーマンスに支えられた多様な導入事例

 藤本氏は、Agora SDKによる映像・音声サービスの国内事例を多数紹介した。

ChatWork(ソリューション)

 国内最大級のビジネスチャット「ChatWork」にビデオ通話機能を提供。以前はWebRTC系を利用していたが、多拠点接続が不安定だったためAgora SDKに。映像・音声品質が安定しモバイルからも利用可となった。

mocri(アプリ)

 mixiのクリエイター向けアプリにボイスチャット機能を提供。従来はSkypeを利用していて、ID交換や時間調整など手間が多かったが、ルーム制や集中モードなどを導入しユーザービリティを向上。音質も他社より良いという評価も。

SOELU(オンラインヨガ教室)

 国内初のオンラインヨガ・フィットネススタジオ。インストラクターと複数の受講生を結んでライブレッスンを提供する。インストラクターは受講生全員を見られるが、受講生はインストラクターの映像のみが見られるといった機能をAgora SDKで実装している。

WithLIVE(芸能プロダクション)

 WithLIVEのアーティストとのLIVEトークや握手会サービスにおいてビデオ通話機能を提供。WebRTC系のSDKを利用していたが不具合の調整に難航しAgora SDKを採用。不具合の原因特定が可能に。

topia(アプリ)

 アンビリアルのアバターライブ配信サービスに協力。アバターの描画部分はアンビリアルが独自に実装し、音声配信の部分をAgora SDKで構築。カラオケ配信も人気コンテンツになっている。

ベストティーチャー(オンライン英会話)

 従来は無料通話アプリを利用していたが、アカウント設定の手間がハードルになり無料体験がうまくできない、生徒と講師がオンラインで会えないなど不具合が。そこでWebブラウザにAgora SDKを組み込み、課題を解消。本サービスは藤本氏も「私も試してみました。講師はセルビアの方だったのですが、大きな遅延もなく快適に学べました」と感想を語った。

ONSTAGE(アプリ)

 Nagisaが提供する2.5次元俳優の生配信サービスで、コラボ配信機能を提供。離れた場所にいる2人の会話を何千人ものファンが視聴するもの。

コロナ禍もあって、最近流行りのオンラインヨガレッスン
コロナ禍もあって、最近流行りのオンラインヨガレッスン

実装の参考になるサンプルが豊富で、ドキュメントも読みやすく、無償トライアルも可能

 これらの事例を紹介した後、藤本氏は事例を支えるAgora SDKによる実装について説明した。Agora SDKではWebRTCやHLSなどの要素技術を実装する手間は不要で、Agora SDKだけで通話から配信、視聴まで可能になる。また映像・音声のトラフィックについてはAgoraのインフラを利用できるので、開発者側でサーバーを用意する必要はない。さらにAgoraのネットワーク内で生成された映像・音声は、YouTubeライブやFacebookライブなどに配信することも可能だ。

 実装する際のコードも簡単で、端末から配信するまでは、チャンネルに接続、カメラやマイクを取得、パブリッシュという工程が、わずか4行のコードで可能。受信する場合も、映像受け取り開始のAPIと描画するAPIをコールするだけだ。藤本氏は「配信と受信は、先ほどのコードと受け取りと描画のAPIを組み合わせていただければ、ほぼほぼビデオ通話アプリはできてしまいます」と説明した。

Agora SDKで映像・音声の取得から描画までのコード
Agora SDKで映像・音声の取得から描画までのコード

 そしてこのようなコードが、ユースケースに合わせてGitHubにサンプルとしてたくさん用意されているのはAgora SDKの強みと藤本氏は繰り返した。これ以外にも、Agora SDKにはいろいろな強みがある。

  • フリーでオープンなストリーミング配信・録画が行えるソフト「OBS(Open Broadcaster Software)」に対応。OBS用のプラグインをソースコードともども公開している。これでますますAgora SDKの使い勝手がよくなる。
  • Agora SDKインフラ内のサーバーのアップデートは無停止で実行。
  • 多くの開発言語に対応。
  • ニーズにあったアップデートを頻繁に実施。

 加えて藤本氏は「ドキュメントが、比較的読みやすい」ことも加えた。

 動作チェックに便利なAPIがあり、OSやブラウザの互換性、デバイスが正しく選択されているか、ユーザーのネットワーク環境などをチェックできる。ブラウザの違いはSDKが対応するのでブラウザごとに実装を変える必要なし、接続が切れたら自動的に他の最適な経路に再接続するなどの機能を紹介した。

 Agora SDKは米国発だが、国内ではブイキューブ社が日本語でサポートを実施し、デモアプリ(App StoreやGoogle Playは「agora.io inc」で検索するとデモアプリを入手できる。ブラウザ版は「agora video call」で検索)なども提供している。今後Agora SDKには空間オーディオ機能や文字起こし、不適切なコンテンツのチェック機能追加が予定されている。

 複雑な技術部分はすでに実績あるSDKを利用して、サービスの内容に時間をかけるのが成功への道だ。これから映像・音声サービスを検討している方、すでに実施しているがパフォーマンスに不満がある、課題解決が難しいという方はAgora SDKを試してみてはいかがだろう。

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

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