クラウド環境の払い出しに残っていた「手作業」、リードタイムは最長1週間にも
デジタル庁が推進するガバメントクラウドは、高い技術要件を満たした民間のパブリッククラウドに、同庁が設計したモダンなガバナンス機能を付与し、中央省庁や地方公共団体に提供する共通基盤だ。
目指しているのは、迅速で柔軟、かつセキュアでコスト効率の高いシステムの実現。現在、指定されている5つのクラウドサービスプロバイダーのなかで、地方公共団体での利用数がAWSに次いで2番目に多いのがOCIだ。共同利用方式の特性を活かし、テナンシーを分けずに複数の団体で利用するOCIの環境が活用されている。
地方公共団体のガバメントクラウド利用においてOCIは2番目に多い
しかし、利用団体の増加に伴い、ボトルネックが浮き彫りになりつつあった。それは、新たなクラウド環境を利用者に提供する、払い出し作業の煩雑さだ。町田氏は、手作業でアカウントを発行するまでのフローを紹介。ガバメントクラウド利用者とデジタル庁、OCIとの間で、何往復にもわたるメールのやり取りが発生していた。
利用者、デジタル庁、OCIの間で頻繁なメールのやり取りが発生
申請から環境の引き渡しまで、実に数日から一週間以上もの時間がかかる状況に対し、町田氏は「リードタイムが長くなり、ヒューマンエラーのリスクもあり、標準化が欠如する。それゆえに運用負荷が高くなるという弊害は、ガバメントクラウドが目指すことの真逆になってしまう」と強い危機感を募らせていた。そこで、デジタル庁は払い出し環境の自動化に着手することになる。
