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Developers Summit 2026 Summer セッションレポート(AD)

要求が桁違いに上がるAIエージェント時代。スピード、スケール、コストを満たすデータ基盤とは

【16-B-6】「人が使うDB」から「AIが使うDB」へ。ClickHouseで実現する超高速データ基盤

Agentic Data Stack──AIが使うための統合スタック

 ClickHouseは現在、単体のデータベースにとどまらずOSSエコシステムとして拡大している。AIチャットのLibreChat、LLMオブザーバビリティのLangfuse、オブザーバビリティのHyperDX、データ同期(CDC)のPeerDB、組み込み(インプロセス)版のchDBを傘下に持ち、これらを組み合わせた全体像が「Agentic Data Stack」だ。

Agentic Data Stack
Agentic Data Stack(松本氏の講演資料より)

 中央にClickHouseを置き、基幹系のPostgresとはCDCでリアルタイム同期、外部データはマネージドパイプラインのClickPipesで取り込む。その上にUI層としてClickHouse Agent、ClickStack、Langfuseが乗り、LLMと直接連携する。

 ClickHouse Agentは、ClickHouseに格納したデータを自然言語で分析できるAIチャットプラットフォームだ。データの可視化に加えてエージェントやSkillの作成に対応し、DBへの接続はMCP経由となる。特筆すべきはガバナンスで、ClickHouseで管理するユーザー権限に基づき、閲覧してよいデータの範囲でのみ解析できる。松本氏は無料アカウントの作成から「基地局のデータを可視化してください」という指示でダッシュボードが生成されるまでを「全部合わせて5分もあれば終わってしまいます」とデモを交えて紹介した。

 ClickStackはAI SREを実現するオブザーバビリティツールで、ClickHouseに格納したOpenTelemetryデータをダッシュボードで可視化する。高圧縮ストレージによりサンプリングせず、全量ログを低コストで長期保存できる。AI駆動のインシデント調査ワークスペース「AI Notebooks」を使えば、AIがログ検索から根本原因の分析までを実施した結果を返してくる。モニタリングのためのダッシュボード作成を指示すれば、再発検知のアラートとともにダッシュボードが自動生成される。

 Langfuseは生成AIエージェントの開発・本番運用を支えるLLMOpsプラットフォームで、APIコストや応答時間、会話履歴の一元管理、プロンプトのバージョン管理と評価、テストデータセットによる回帰テストを提供する。

 導入実績も豊富だ。Netflixは4万以上のマイクロサービスが生成するログを1日5PB、秒間1250万件で取り込み、500〜1000QPSをミリ秒で処理する(参考:ブログ記事)。クエリの最適化で処理性能が4.3倍向上した。eBayはDruidから移行し、分あたり10億件以上をインジェストしながら30倍の圧縮と90%のコスト削減を実現した。

 そしてAnthropicでは、オブザーバビリティとモデル開発の分析基盤として、Claude 4の開発にも利用した(参考:ブログ記事)。松本氏は「Anthropicの社員の方が『これを処理できるデータ基盤って何かありますか』とClaudeに聞いたら、Claudeが『あなたはClickHouseを使うべきだ』と提案した」と採用に至る経緯を明かした。

 ClickHouse自身も「AIネイティブなデータ基盤」を構築している。40以上のデータソースを集約し、データ量は14兆行以上、10PB超。BIツールからAIチャットUIへ主軸を移し、社員の50%以上が月間アクティブユーザーとしてデータに触れている。背後ではAirflowがデータをS3経由でClickHouseに取り込み、dbtが変換とマート整備を担う。dbtに記述したテーブルやカラムの定義がそのまま辞書・セマンティックデータとなり、エージェントの探索精度を高める。

 さらに質問に対してソースが足りなければDWHに組み込み、辞書や結合関係を「Skill」としてパッケージし、Langfuseで実行内容を観測して知見をフィードバックする循環を回す。回すほど基盤が賢くなる。目指すのは「誰が質問しても、信頼できる回答が得られる」状態だ。

ClickHouseのAIネイティブなデータ基盤アーキテクチャ
ClickHouseのAIネイティブなデータ基盤アーキテクチャ(松本氏の講演資料より)

 まとめとして松本氏は、データ基盤の役割が「保存」から「AIを賢くする土台」へ進化していることをあらためて強調した。サイロ化されたデータはAIのワークフローを止めてしまうため、統合された基盤の整備が必要になる。そのうえで「スピード・スケール・コストのすべてを備えたClickHouseが、AIの知能を最大限に引き出す」というメッセージでセッションを締めくくった。

ClickHouseからのお知らせ

 本セッションでご紹介したサービスにご興味を持たれた方は、ぜひ公式サイトをご覧ください。

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Onlineの取材・記事や、EnterpriseZine/Security Onlineキュレーターも担当しています。Webサイト:http://emiekayama.net

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川又 眞(カワマタ シン)

インタビュー、ポートレート、商品撮影写真をWeb雑誌中心に活動。

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DeveloperZine編集部(デベロッパージン編集部)

DeveloperZineは、株式会社翔泳社が運営する、技術と組織の意思決定を支える情報メディアです。技術選定やチームづくりに向き合い、自分の判断を確かなものとしたいエンジニアやエンジニアリングリーダーに向けて、翔泳社主催エンジニアイベント「Developers Summit」とも連動しながら実践知...

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提供:ClickHouse株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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