AWS「Kiro」の最新アップデート紹介! 新しいビュー「Agent Focus」や要件分析機能、料金管理
第41回 AWS Kiro:Agent Focus、Quick Spec、Analyze Requirements
本連載では、AWSに関して、なかなか時間がとれず最新のアップデートを追えていない方や、これからAWSを利用したいと考えている方に向けて、AWSから発表される数多あるサービスアップデートのうち、NTTデータのITスペシャリスト達がこれだけは押さえておくべきと厳選した内容を定期的に紹介します。本記事では、AWSのソフトウェアエンジニアリングエージェント「Kiro」に関して、社内向け会議室予約システムの開発を題材に、新しいビューである「Agent Focus」などKiroの活用の幅が広がる最新アップデートを紹介します。
はじめに
生成AIを活用した開発では、コードの生成や修正だけでなく、構想の整理、要件定義、設計、タスク設計など、開発工程全体をAIエージェントに支援させる使い方が広がっています。また、継続的に利用する上で、利用量やコストを管理する仕組みも重要です。
2025年7月にAIエージェント型IDEとしてAWSから登場した「Kiro」にも、エージェントとの対話や複数セッションの管理を中心とした「Agent Focus」、生成された要件の矛盾や曖昧さを分析する「Analyze Requirements」、超過利用を管理するための料金関連の機能など、活用の幅を広げるアップデートが追加されています。
本記事では、社内向け会議室予約システムを題材に、Agent Focusを利用した構想整理から、Quick Specによる要件・設計・タスクの生成、Analyze Requirementsによる要件分析までを試します。あわせて、Kiroを継続的に利用するための料金管理機能についても紹介します。
Agent Focusとは
Agent Focusは、Kiroに追加されたチャット中心の新しいビューです。
これまで、KiroではAIエージェントを主にIDE上で利用していました。一方で、AIエージェントに期待される役割は、コードの生成や編集だけでなく、調査、構想策定、要件整理や計画立案などへと広がっています。こうした変化を受け、KiroでもIDE上での操作に加え、エージェントとの対話を中心としたビュー「Agent Focus」がExperimentalとして追加されました。機能の詳細はこちらをご参照ください。
Agent Focusでは、複数のワークスペースにまたがるセッションを一覧で確認しながら、エージェントへの指示、やりとりを行えます。
画面の遷移としては、IDEの画面右上にある「Agent Focus」ボタンをクリックすると、ビューが切り替えられます。
画面左側ではチャットのセッションが一覧で確認でき、複数セッションを容易に遷移できます。また、これまで通り画面右下のエージェント選択から、Quick SpecやSpec、Planなど目的に応じたワークフローを開始できます。
さらに、Agent Focusのビューでも同じように、右上の「IDE」をクリックすると、IDEのビューへ切り替えられます。
会議室予約システムの構想を整理する
今回は、社員が日時と会議室を選んで予約できる、社内向け会議室予約システムを題材として、Agent Focus/IDEのビューの使用感を確認します。まずシステムの目的や想定利用者、主要機能などを整理し、関係者間で認識を合わせる想定をしました。
そこで最初に、Agent FocusのDefaultエージェントと対話してシステム構想を整理し、関係者に共有するためのMarkdownファイルを作成しました。
生成されたファイルについては、回答の下部に表示される「View changes」をクリックすることで変更内容を確認できます。
実際にクリックすると、別のタブでIDEのビューが開き、変更内容が表示されます。
ファイルを編集するためには、エージェントに修正を依頼するか、利用者が直接編集する場合はIDEのビューへ遷移する必要があります。
比較のために、Codexでも同じようにプロンプトを入力し、Markdownファイルを生成しました。
画像の赤枠のファイルをクリックすると、同一画面で出力ファイルのプレビューを確認できます。Kiroでは、生成されたファイルを確認・編集する場合、IDEビューへ切り替える必要がありました。実際のコーディングの場面では、いずれにしてもIDEを利用する場面が多いと考えられますが、文章の表現を少し直す場合や、生成されたファイルを軽く確認する場合には、Codexのように同じ画面内で完結する方が便利です。
今回試した範囲では、Agent Focusは複数のエージェントセッションの状況確認や追加指示を行うことが中心で、利用者による詳細な編集はIDEが担うという役割分担になっていると感じました。
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橋原 朋央(株式会社NTTデータ)(ハシハラ トモヒロ)
2017年にNTTデータに入社。 入社以来、小売・流通業界や金融業界に対して、パブリッククラウドを活用したシステム構築、運用に携わる。 興味のある領域は、コンテナ、CICD、IaC(Infrastructure as Code)等。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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