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エンジニアリングの成果をより高度化するための仕事が、楽しくないわけがない――ヤフーのエンジニアリングマネジメントの考え方【デブサミ2019】

【15-B-2】メンバーの成長とチャレンジのためにエンジニアリングマネージャーとして大切にしたこと

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2019/03/06 11:00

 「生涯エンジニアとして技術を極めたい」と願うエンジニアは少なくない。そこで問題となるのが、ピープルマネジメントができる人材の不足である。そもそもエンジニアリングマネジメントの仕事は、本当にエンジニアのそれよりも魅力に欠けるものなのだろうか。エンジニアからマネージャーの道を選んだ背景と、エンジニアリングマネージャーとして大切にしてきたことについて、ヤフー株式会社 テクノロジーグループ Developer Relations アドボケートの山本 学氏がセッションを行った。

目次
ヤフー株式会社 テクノロジーグループ Developer Relations アドボケート山本学氏
ヤフー株式会社 テクノロジーグループ Developer Relations アドボケート 山本学氏

マネジメントって、楽しい! 5つのポイント

 山本氏の現在の主な仕事は、ヤフーの持つテクノロジーやカルチャーの魅力を発信することと、エンジニアが活躍しやすい環境作りを推進することだ。

 2004年から開発エンジニアとしてキャリアをスタートし、2012年にヤフーに入社した山本氏。ヤフーでもプレイヤーとして活躍したいと思っていたが、最初に携わったプロジェクトでアジャイルとスクラムに出会い、新しいことにチャレンジしたい思いからスクラムマスターを担当することとなる。これが、山本氏が人やチームに向き合う方向へとシフトチェンジを果たすきっかけとなった。

 以降、プロジェクトマネジメントやエバンジェリスト、セールスエンジニアを担当する中で、エンジニアとして社内外の人と向き合う職務を全うしてきた。そして2017年、エンジニアリングチームのリーダーに就任し、ピープルマネジメントの責務を負うことになり、2018年に現職に就任している。

 そんな山本氏が声を大にして訴えるのが「マネジメントって、楽しい!」ということだという。山本氏が考えるマネジメントの楽しさとは次の5点だ。

  • 1人じゃできない大きなことをやるのって楽しい
  • 適材適所でチームワークが上手にハマると楽しい
  • チームを信頼した結果、想像を超えるアウトプットが出てくるとテンションが上がる
  • ピープルマネジメントの観点でメンバーと対話を繰り返し、メンバーの成長やキャリアが叶うとうれしい
  • チームのみんながワクワクした状態でものづくりに打ち込めたら最高

 「そもそもエンジニアリングが楽しいのだから、エンジニアリングの成果をより高度化するためのエンジニアリングマネジメントが、楽しくないわけがないじゃないですか」(山本氏)

 しかし、世間一般的にマネジメントに対する印象は、必ずしも良くないことが多い。山本氏が社内外のマネジメント志向の薄そうな若手エンジニアに、マネジメントに対する印象を聞いてみたところ、「エンジニアを諦めた人のキャリア」「人の評価が大変」「達成感や成長の実感が薄そう」といったネガティブな答えも返ってきたと言う。

 「この前提があるままピープルマネジメントに関するHow toを語っても、『苦しみながら、なんとかしのいできました』といった、マイナスをゼロに戻す印象にしかならない。まずは、これらのネガティブな印象をできるだけフラットに近づけるところから始めたい」と山本氏は語る。

「マネジメントは楽しい」と断言できる理由(1)

 マネジメントに対するネガティブな印象を覆すべく、山本氏は3つの問いを立てた。ひとつずつ見ていこう。

1.なぜマネジメントの道に進んだのか?

 先に紹介した通り、山本氏がマネジメントの道を歩むきっかけとなったのは、「何事にもチャレンジしよう」の精神でスクラムマスターに挑戦したことだった。そのときスクラムガイドを読み、“自己組織化”されたチームへの憧れを強く抱いたのだという。

 「それまでは、あくまでも自分のパフォーマンスが上がれば、価値につながると信じていましたが、“自己組織化”されたチームで誰かBossがいるわけでもなく、自分たちで意思決定をして、何か問題が起きたら自分たちで解決しながら、より強く成長していくって、めちゃくちゃカッコいいと思ったんです」(山本氏)

 また、当時山本氏が学んだのが、「パフォーマンスの方程式」(Stephen P. Robbins and Timothy A. Judge, Organizational Behavior, 2001 より)である。これによって、チームのパフォーマンスを決める要素には、“自分ががんばる”以外にもあることに気づいたのだ。

 「決してエンジニアを諦めたわけではなく、個人からチームへと関心がシフトしたのと、チームを成長させるという考え方に感銘を受けたのが、僕がマネジメントにギアチェンジした理由でした」(山本氏)


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