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Developers Summit 2026 Summer セッションレポート

みずほ銀行が開発組織の技術標準を作るまで──メンバー3人・適用先ゼロから始めた挑戦

【16-A-5】ゴールデンパスは敷いただけでは道にならない ─ 企画部門のエンジニアが技術標準を事業価値に変えるまで

ゴールデンパスの適用先が見つからない……「Wiz Base」の正式リリースが転機に

 こうして形にしたゴールデンパスだったが、肝心の適用先が見つからないという事態に陥る。GitHubで公開されているOSSの参考実装「ICASU」を土台に現場の課題を取り込みながら整備を進めたものの、適用してくれる案件がないまま時間が過ぎていった。仲間は3人から5人に増えたが、使われない状況が続くとモチベーションの維持は簡単ではない。それでもチームは定期的に「まずはここまでやったよね」と互いの成果を称え合いながら、届けるための次の一手を探り続けた。

AIエージェント基盤「Wiz Base」正式リリースで適用先が見えたという経緯
AIエージェント基盤「Wiz Base」正式リリースで適用先が見えたという経緯

 転機になったのは、AIエージェントを動かすための社内共通プラットフォーム「みずほWiz Base」(以下、Wiz Base)の正式リリースだった。Wiz Baseは閉域や統制によって厳しく安全に作る仕組みが求められており、その開発標準としてゴールデンパスの適用先が初めて見えた。松尾氏らは作り切っていたゴールデンパスをWiz Base向けに調整し、導入を提案していく。

どの案件でも使える汎用的な標準構成(ECS on Fargate+Aurora)のイメージ
どの案件でも使える汎用的な標準構成(ECS on Fargate+Aurora)のイメージ

 具体的には、どの案件でも使える汎用的な構成として、Amazon ECSのコンテナベース標準構成をIaC(Infrastructure as Code)のテンプレートとして用意し、ECSとAuroraを中心に標準化した。閉域環境では選択肢が限られ、既存案件もいずれリアーキテクチャされるという前提のもとでの設計だ。ただし、実案件に適用してみると、S3バケットによるオブジェクトストレージやキャッシュ用DBなど、想定していなかった要素が次々と見つかった。松尾氏は「汎用設計はあくまで仮説であり、実案件に適用して初めて現場に沿っているかが分かる」と、実案件を通じたフィードバックの重要性を振り返る。

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技術選定の基準は「今の現場にフィットするか」「これからの担い手に広がるか」

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この記事の著者

中野 佑輔(編集部)(ナカノ ユウスケ)

 金融系SIerでの勤務を経て2025年よりCodeZine編集部所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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