Claude CodeやCodexと何が違うのか?
Devinの導入を検討すると、必ず「Claude CodeやCodexと何が違うのか?」と聞かれます。軽微な修正・テスト追加や障害調査・不具合修正といった作業は、いずれも手元のAIエージェントでこなせ、タイプ1・2の任せ方もCI連携である程度は近づけます。できる作業の種類は、確かに重なります。
決定的に差が開くのは、タイプ3の規模です。200セッションで200人月を50人月へ、1か月に300PRを数日走らせ続ける。この量は手元では無理があります。手元で動くエージェントは、並列させるほど開発者のマシンのリソースに縛られ、端末を閉じれば処理も止まります。Devinは各セッションが独立したクラウド環境で走ることを前提に設計されており、数十〜数百を数日にわたり完遂まで走らせ続ける規模を、基盤を自前で組まずに扱えます。Claude CodeやCodexとの違いが決定的になるのは、まさにこのタイプ3の規模です。
まとめと次回予告
第3回では、Devinの使いどころを任せ方で3つのタイプに整理しました。手動で1タスクを任せるタイプ1を土台に、自動起動を足したタイプ2、並列を足したタイプ3と段を重ねると、第1回の新規性(クラウド・非同期・並列・完遂)が出そろい、狙えるユースケースもテスト追加から大規模モダナイゼーションへ広がります(表1)。Claude CodeやCodexとの違いも、多数を数日並列で走らせるこの規模でこそ際立ちます。
事例はタイプこそ違えど、成功の型は共通です。(1)対象を狭く絞って始め、(2)付加価値を生みにくい定型作業をDevinの量(反復・並列)でまとめて引き受けさせ、(3)空いた手を専門的な判断や設計へ振り向ける。始め方は、自チームに近いタイプ1の1パターンを小さく試し、練り上げた依頼をPlaybookに残すこと。このPlaybookはタイプ2・3へそのまま適用範囲を広げる資産になり、1つの依頼をタイプをまたいで育てるのが明日からの第一歩です。
「このテストを足しておいて」と朝に投げておけば、昼にはPRが上がっている。夜のあいだに数百のセッションが走り、朝にはレビュー待ちのPRの束ができている。そんな景色が日常になれば、定型作業は静かにDevin側へ移り、人の時間は設計と意思決定に集まっていきます。
次回(第4回)では、本稿で育てた個別の任せ方を出発点に、組織全体でDevinを中心としたAI駆動開発を根づかせる導入ロードマップを解説します。どの順で広げ、どんな体制・ルールで支えるかを見ていきます。
