デブサミ2008・13日の最終セッションにはサイボウズの天野仁史氏が登壇。「amachang」というハンドルネームで知られる彼が思う「JavaScript言語」について語った。
デブサミ2008・13日の最終セッションにはサイボウズの天野仁史氏が登壇。「amachang」というハンドルネームで知られる彼が思う「JavaScript言語」について語った。
天野氏はJavaScriptという言語について、「初心者向け言語」「オブジェクト指向言語」「プロトタイプベース言語」「関数指向言語」という特徴があると思うと述べ、初心者向け言語という点については「だからといって、上級者に向かないという意味ではないが」とした上で、
- ほとんどのPCで実行環境が整っているためすぐに始められる点
- 無料のブログサービスなどを利用することで、作成してすぐに公開できる点
- alertによるダイアログボックスの表示など、動作が見た目でわかりやすい点
- Firebugをはじめとする開発環境が整っている点
などをあげた。
オブジェクト指向言語という点については、「オブジェクト指向の言語は多数あるが、JavaScriptはその中でも純粋なオブジェクト指向言語だと思う」と天野氏。オブジェクト指向とは「値にメッセージを送って何かの処理をさえたり値を取得すること」だと説明し、彼自身の考え方として「JavaScriptはこのメッセージとして、『角括弧』『丸括弧』の2つがあると考えられる」と述べた。
例えば配列などに使われる角括弧[]
については、「値が持っている別の値の参照を取得するためのメッセージ」と考えることができ、ドット.
は角括弧のシンタックスシュガー(人間が読みやすいように用意されている簡易表現)だと言える。また丸括弧()
は「値を呼び出すメッセージ」と考えることができる。この考え方を推し進めるとJavaScriptは「値」「角括弧」「丸括弧」「演算子」だけでほとんど書き表すことができるという。天野氏は「このように余計な概念がない点が、よりオブジェクト指向らしい言語と言える点だ」と説明した。
他にも「プロトタイプベース」「関数指向」といった特徴についても説明し、「初めてプログラムに触れる人も、プログラミングしながらいろいろなことを学ぶことができる」と、JavaScriptの面白さを紹介していた。
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