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これだけは押さえておきたい! AWSサービス最新アップデート

Amazon Aurora DSQLがついにGA!プレビュー版からの違いを徹底解説

第33回 Amazon Aurora DSQL

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 本連載では、AWSに関して、なかなか時間がとれず最新のアップデートを追えていない方や、これからAWSを利用したいと考えている方に向けて、AWSから発表される数多あるサービスアップデートのうち、NTTデータのITスペシャリスト達がこれだけは押さえておくべきと厳選した内容を定期的に紹介します。本記事では、サーバーレス分散SQLデータベースサービスである「Amazon Aurora DSQL」がGA(一般提供)に移行したことを受けて、プレビュー版からの違いを徹底解説します。

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Amazon Aurora DSQLとは?

 Amazon Aurora DSQL(Distributed SQL)は、サーバーレスで分散型のSQLデータベースサービスです。Aurora DSQLは、Amazon Auroraの強力な機能を活かしつつ、分散アーキテクチャを採用することで、スケーラビリティと可用性を向上させています。これにより、大規模なデータベースワークロードに対しても高いパフォーマンスを提供します。

 第29回の記事では、Aurora DSQLのプレビュー版について紹介しましたが、今回はGA移行に伴う新機能や変更点について詳しく解説します。

GA移行に伴う主な変更点

 AWSのブログに言及されているとおり、GA移行に伴う主な変更点は以下の3点です。

  1. コンソールエクスペリエンスの改善
  2. PostgreSQL機能のサポート追加
  3. AWSサービスとの統合

 本記事では、この中からコンソールエクスペリエンスの改善およびAWSサービスとの統合について詳しく解説します。

コンソールエクスペリエンスの改善

 Aurora DSQLのコンソールエクスペリエンスは、プレビュー版から変更が加えられています。その中からいくつか紹介します。

マルチリージョンクラスタの作成

 プレビュー版では、マルチリージョンクラスタを作成する時に、リンクするリージョン(ペアとなるリージョン)を同時に作成することができましたが、GA版では、初期作成時に同時に作成することはできなくなり、後からリンクするリージョンを追加する形に変更されました。このようなUIの変更は、一見すると不便に感じるかもしれませんが、将来的な拡張性を考慮したものと考えられます。本稿執筆時点でマルチリージョンクラスタをサポートするリージョンは、バージニア北部、オハイオ、オレゴンの3つのリージョンのみです。今後サポート対象のリージョンが拡大すれば、後から柔軟にマルチリージョン構成を組めるようになることが期待されます。

マルチリージョンクラスタの作成画面1
マルチリージョンクラスタの作成画面1

 マルチリージョンクラスタの作成時に、リンクするリージョンを指定しないで作成を行うと、下記画面のように「セットアップ保留中」という状態になります。

マルチリージョンクラスタの作成画面2
マルチリージョンクラスタの作成画面2

 その後、「マルチリージョンクラスターのセットアップを完了する」ボタンをクリックすると、リンクするリージョンの設定を行うことができます。

マルチリージョンクラスタの作成画面3
マルチリージョンクラスタの作成画面3

 この流れに沿ってリンクリージョンでのクラスタ作成操作を行うと、最初に作ったリージョンのクラスタが自動で設定されます。

マルチリージョンクラスタの作成画面4
マルチリージョンクラスタの作成画面4

 最後にピア設定を行うことでマルチリージョンクラスタの作成が完了します。

マルチリージョンクラスタの作成画面5
マルチリージョンクラスタの作成画面5
マルチリージョンクラスタの作成画面6
マルチリージョンクラスタの作成画面6
マルチリージョンクラスタの作成画面7
マルチリージョンクラスタの作成画面7

CloudShellによる簡易接続

 Aurora DSQLクラスタへ接続する際にCloudShellを利用する方法が簡素化されました。以下のように「CloudShellで開く」というメニューが用意されております。

AuroraDSQLへのCloudShell接続1
AuroraDSQLへのCloudShell接続1

 どの権限(ユーザ)で接続するかが確認され、その後CloudShellが起動してログイン用のコマンドが表示されるため、「実行」ボタンをクリックするだけでシームレスにログインできます。

AuroraDSQLへのCloudShell接続2
AuroraDSQLへのCloudShell接続2
AuroraDSQLへのCloudShell接続3
AuroraDSQLへのCloudShell接続3

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AWSサービスとの統合

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この記事の著者

奥村 康晃(株式会社NTTデータ)(オクムラ ヤスアキ)

 NTTデータ入社以来、クラウドサービスのAPIを連携させることで効率的な管理を可能とするクラウド管理プラットフォームの開発に従事。現在では、クラウド導入の技術コンサルや組織での技術戦略立案にも携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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