NVIDIAは、CUDA並列コンピューティング・プラットフォームの新しいバージョンを、26日(現地時間)にリリースした。新バージョンのプラットフォームを利用することによって、コンピュータ処理を活用する生物学者、化学者、物理学者、地球物理学者などの研究者およびエンジニアは、シミュレーションや計算処理におけるGPU処理を容易に推進できる。
新バージョンでは、「Visual Profiler」の最適化、LLVMコンパイラの導入、画像処理関数と信号処理関数の追加という、大幅な機能拡張が行われている。
新バージョンの「Visual Profiler」は、どのようなレベルの開発者であっても、パフォーマンスが最大となるコードの最適化を簡単に行える。自動パフォーマンス解析を搭載するとともに、ステップ・バイ・ステップで最適化の提案する「エキスパート・ガイダンス・システム」を用意。アプリケーションのパフォーマンスを制約しているボトルネックを特定し、最適化ガイドへのリンクで対策を提案してくれる。
また、幅広く利用されているオープンソースのコンパイラ・インフラストラクチャーであるLLVMコンパイラは、モジュール型の設計となっているため、サポートするプログラミング言語や、プロセッサー・アーキテクチャーを簡単に追加できる。新しいLLVMベースのCUDAコンパイラを使った場合、コンパイルし直すだけでGPUによる高速化を施した従来のアプリケーションに対して、最大でさらに10%のパフォーマンス向上を実現する。なお、モジュール型の設計によって、NVIDIA以外のプロセッサー・アーキテクチャーに対応したカスタムLLVMソリューションをサードパーティーのソフトウェア・ツール開発者が提供できる。
さらに、新たに数百種類の画像処理関数と信号処理関数が追加され、NPPライブラリのサイズが倍になった。関数の追加によって、画像処理や信号処理のアルゴリズムを使うケースでは、アプリケーションにライブラリ・コールを追加するだけで、GPUアクセラレーションのメリットを簡単に得られる。また、最新のNPPライブラリーは、基本的なフィルタリングから高度なワークフローまで、幅広い画像処理・信号処理のアルゴリズムで活用できる。
なお、最新のプラットフォームは、「NVIDIAデベロッパー・ウェブサイト」にて入手可能。
【関連サイト】
・NVIDIA
・「CUDA」
・「NVIDIAデベロッパー・ウェブサイト」
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