日本マイクロソフトと小柳建設は、自己完結型ホログラフィックコンピュータ「Microsoft HoloLens」を活用したプロジェクト「Holostruction」の推進における連携を、4月20日に発表した。
小柳建設は、日本マイクロソフトと連携し、建設事業者としてははじめてHoloLensを活用した計画・工事・検査の効率化、アフターメンテナンスのトレーサビリティを可視化するコンセプトモデルを開発しており、将来的な実用化に向けた継続的な開発を行うとともに、さまざまな活用方法を検討していく。
小柳建設が開発したのは、「業務トレーサビリティ向上を推進」「BIM/CIMデータの活用試行」「新しいコミュニケーションアイデアの試行」の、3つのコンセプトモデル。
「業務トレーサビリティ向上を推進」では、すべての業務トレーサビリティを確保する仕組みを開発し、計画、工事、検査、アフターメンテナンスのすべてを表現するツールとしての活用と、政府が推進する「i-Construction」の後押しを目指す。
「BIM(Building Information Modeling)/CIM(Construction Information Modeling)データの活用試行」では、設計図を3Dで可視化しつつ、検査に必要なデータや文書も一緒に格納して、必要な際にただちに表示できる仕組みを開発している。
「新しいコミュニケーションアイデアの試行」では、3DグラフィックでHoloLensに映し出される図面や現場視界を共有する機能、実物大のスケールで実際にその場にいるかのような体験、建設重機や作業員の配置を計画段階からシミュレーションする機能を開発する。
小柳建設は、これらのコンセプトモデルの開発・運用、および今後の導入に向けて、HoloLensだけでなくMicrosoft AzureやOffice 365、Dynamics 365なども併用して、建設業におけるすべての事業、すべての業務、すべての行動のデジタル化を推進していく。
日本マイクロソフトは、今回のコンセプトモデルの開発協力を行ったティーケーネットサービス、および米Microsoftと連携しながら、HoloLensや複合現実を利用したソリューションの実用化に向けた技術支援を行っており、今後も小柳建設を技術的な側面から支援する。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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