米Amazon Web Services(AWS)は、日本で2つ目となるAWSリージョンを大阪に開設すると発表した。2018年に開設されたAWS大阪ローカルリージョンを、拡張することになる。
これまでのAWS大阪ローカルリージョンは当初、単一のアベイラビリティゾーン(AZ)のみを提供し、東京とのデータセンター間を地理的に離すことで、特定のアプリケーションのニーズに対応するものだった。
今回、これを拡張した大阪リージョンを開設する。時期は2021年初頭を予定。
すべてのAWSリージョン同様、地理的に離れた複数のAZ(3つのAZ)が含まれる。それぞれのAZは単一の事象により可用性に影響を与えないよう隔離され、高可用性アプリケーションの低遅延も実現できる距離に配置される。
記者発表会に登壇したアマゾン ウェブ サービス ジャパン 代表取締役社長 長崎忠雄氏は、2018年のローカルリージョン開設後、「想像より多くのお客様から使いたいという声が上がった」と拡張の背景を話し、「複数のAZにより耐障害性が高まるだけでなく、東京と大阪2つのリージョンを地域をまたいで利用することによって、地理的な可用性も高まる(DR対策)」とメリットを話した。
AWSは現在、22の地理的リージョンに69のAZを展開しており、大阪リージョンはアジア太平洋地域で9番目のAWSリージョンとなる。
また、2019年8月の大規模障害のようにマルチAZでも障害の影響を受けてしまう懸念について、事例先として登壇したソニー銀行の執行役員 福嶋達也氏は、「昨年の障害について確認したところスピーディに改善していただいている。マルチAZを越えてマルチリージョンにできるようになると、あまり懸念していない。高い可用性を確保できると考えている」と所感を話した。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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