米Rust Foundationは、プログラミング言語「Rust」の最新安定版となる「バージョン1.18.0」を9月5日(現地時間)に公開した。Rustは、Apache License 2.0とMITライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェア。
「Rust 1.18.0」ではまず、標準ライブラリが備えるソート関数のアルゴリズムを一新し、プログラムの実行速度だけでなく、コンパイル速度も改善した。また、新しいアルゴリズムは、正しいソート結果の出力を妨げる「Ord」トレイトの実装を検知できるようになった。これまでは、Ordトレイトの実装を誤ると、ソート結果としてでたらめに値を並べたものを返していたが、今回の改良で、プログラムが停止するようになった。
また、静的解析の際に特定の警告を指定し、解析しても指定した警告が出なかったときに、メッセージを表示する機能が加わった。特定の記法についてプログラムの書き換えを進める際に、この機能を使うことでどれくらい書き換えが済んだのかを確認できるとしている。
そして、WASI 0.1(WebAssembly System Interface)の準拠したコードを出力させるときに、これまではターゲットを「wasm32-wasi」と指定していたが、今回のバージョンアップから「wasm32-wasip1」と指定するようになった。wasm32-wasiというターゲット名は、2025年1月には廃止となる予定。ほかにもいくつかの新機能と修正が加わっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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