AIエージェントの可観測性がエンタープライズ運用を変える
エージェントが自律的に動作する環境が整う一方、本番運用に向けては避けて通れない課題がある。動作の透明性だ。LLMの出力は確率的であり、同じ問いに対して毎回同一の結果が返ってくる保証はない。回答が遅い、期待と異なる、といった事象が起きた際に「何が原因か」を追跡できなければ、エンタープライズ環境での安定運用は難しい。
Snowflake Intelligenceには、この課題に対応するモニタリング機能が標準で備わっている。各問い合わせに対してLLMがどのような計画を立て、どのツールを呼び出し、どれだけの処理時間を要したかが自動的にトレースされ、管理画面から参照できる。「回答が遅かったり期待と異なったりした場合、このトレースログからセマンティックモデルの記述に問題があるのか、LLMの計画段階に問題があるのかを特定できる。誰がいつどのような問い合わせを行ったかの履歴も残るため、ガバナンスの観点からも安心して運用できる」と田中氏は説明する。
Cortex Codeが開く「Agentic Engineering」の入口
田中氏はセッションの後半で、Agentic Engineeringの観点から「Cortex Code」を紹介した。CLIバージョンはすでにGA(一般提供)済み、Snowflake管理画面(Snowsight)上で動作するバージョンも記事公開時点でGAされている。
NOAA(アメリカ海洋大気庁)の気象データをゼロコピーで取り込んだ環境で「東京の天気を見せて」と自然言語で問いかけると、Cortex Codeはどのテーブルのどのカラムを参照すべきかを自律的に推論し、SQLを生成・実行する。機械学習モデルの構築にも対応しており、「機械学習モデルを作ってください」と指示すれば、カテゴリー変数・数値変数の自動判別、それぞれに応じた前処理ロジックの選定、モデルの訓練から精度指標の可視化までを含むPythonコードが出力される。
「Snowflakeはデータウェアハウスだけではなく、AIエージェントとAgentic Codingを提供するプラットフォームになっている」と田中氏は結んだ。
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