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「インターネットは技術ではあるが、社会活動そのものでもある」、Inetenet Week 2008開催

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 基盤技術を中心としたインターネット最新動向を話し合う「Inetenet Week 2008」(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)主催)が、今年も11月25日から4日間、秋葉原コンベンションホールで開催されている。

 基盤技術を中心としたインターネット最新動向を話し合う「Inetenet Week 2008」(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)主催)が、今年も11月25日から4日間、秋葉原コンベンションホールで開催されている。インターネットの開発・運用・研究に携わる技術者が集まり、多くのセミナーやパネルディスカッションを通してインターネットの課題について議論を深める。

 今年は2~3年後に迫っているとされるIPv4アドレス在庫枯渇への対応がひとつの大きなテーマとなり、オープニングおよびクロージングのセッションをはじめ、技術セミナーやハンズオンセッションなど、IPアドレスポリシーやIPv6ネットワーク関係のプログラムが数多く組まれている。

 そのほかにも「DNS DAY」と題したランチセッションからBOFまでDNSオペレーションに関係するトラックや、未曾有の「勉強会ブーム」を背景にしたITコミュニティのトラック、WiFi、ネット規制、セキュリティの脆弱性情報、Webサービスなど多彩なプログラムが用意されている。

 また「集い、語り、拓く、インターネットの4日間 ~検索で明日はみつからない~」をサブタイトルに、会場内に参加者がミーティング、ショートプレゼンテーション、展示などを行える「交流スペース」が設置されたり、17時半移行を「Happy Hour」と題して軽食や飲み物が提供され、参加者同士がよりリラックスした雰囲気で交流できたりと新しい試みが行われている。

「Happy Hour」の模様、軽食や飲み物も提供された
「Happy Hour」

オープニングセッション

 初日朝のオープニングセッションは「Ready for the depletion? ~IPv4アドレス在庫枯渇対応の進捗確認~」と題され、JPNICや「IPv6普及・高度化推進協議会 IPv4/IPv6共存ワーキンググループ」、そして今年9月にテレコム・インターネット関連13団体と総務省で発足された「IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース」などから、各取り組みの現状などが報告された。

 開会の挨拶に立ったJPNICの後藤滋樹理事長(早稲田大学理工学部教授)は、小学校のころ田中無線で購入したという高周波用真空管「6BZ6」(東芝製)を手に掲げつつ、「(前身の)IP Meetingから数えると19年目になり、秋葉原に移って2回目になります。この日本の電子立国の原点のような場所で、皆さんと一緒に(インターネットの未来を)考えていきたい」と語った。

 また、IPv4アドレス在庫枯渇問題については、「インターネットにとって大きな課題であるが、逆に大きなチャンスでもある。ネットワークの発展の歴史を振り返ると、大きな課題を最終的には技術的な解決で克服しないといけないのだが、そこにはネットワークを支えるコミュニティの協力がある。インターネットは、技術ではあるが、社会活動そのものでもある。文字通り“集い、語り、拓く”ことで、日本にIPを定着させたIP Meetingの精神は引き継がれている」と語った。

 さらに、IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースの荒野高志氏(IPv6普及・高度化推進協議会常務理事、JPNIC IPv6担当理事、株式会社インテックネットコア代表取締役社長)は、「今までのインターネットの基本であったインターオペラビリティ(相互運用性)そのものが危うくなっている。全体がディグレートした、制限のあるインターネットになってしまわないよう、みんなが連携して協力しよう」を呼びかけた。

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