IDCフロンティアは、オープンソースのクラウド基盤ソフトウェア「CloudStack」を国内で初めて採用したクラウドコンピューティングサービス「NOAHセルフタイプ」の提供を20日より開始した。
「NOAHセルフタイプ」では、「CloudPortal」ベースで開発されたポータル機能によって、ユーザーがWeb上で作業を行える。ポータルでは、仮想マシン作成などのリソース構築・設定を行ったり、システムの稼動状態をひと目で確認したりすることが可能。また、ポータルを操作するユーザーの管理や操作ログの記録、テクニカルサポートのチケットステータスなどが集約されており、ITシステムの管理をポータル内で完結することができる。さらに、サインアップからサーバー作成まで、約10分で利用可能となっている。
サーバーの監視には、セルフモニタリングサービス「NOAH WATCH」(Free)を無償で提供する。「NOAH WATCH」は、ロードアベレージやメモリ使用率などのリソース監視、Pingやポートなどの外部監視を行い、リソース性能・状態を一覧で表示し一括管理・運用できる。他にも、ホストの稼働・停止のステータスにあわせた監視対象の除外設定や、アラートの発生と履歴、複数の仮想マシンの状況をグラフィカルに表示可能。Freeは2週間、有償版のBasicは1年分の情報を扱うことができる。なお、リソースの負荷に応じて自動的にシステム規模を拡大・縮小するオートスケールの提供も予定している。
「NOAHセルフタイプ」はIaaS型のパブリッククラウドではあるが、仮想マシンだけでなく専用物理マシンもラインアップする。専用物理マシンなら、物理サーバーのリソースを利用者が1台丸ごと専有できる。なお、専用物理マシンは、仮想マシンと同様にポータルから作成が可能。
仮想マシンやネットワーク転送量などのリソース使用料金は、日次単位でポータルから課金状況を確認できる。対前月とのコスト比較や、予算の上限をあらかじめ設定することで、指定した予算消化のしきい値に達すると管理者に通知メールを送信するなど、コスト管理が容易となる機能を用意する。
仮想マシンのルートディスクおよびボリュームは、日次・週次・月次のタイミングで、定期的にスナップショット(バックアップ)を取得可能。取得したスナップショットはテンプレートに変換でき、運用管理を大幅に軽減可能となっている。
仮想マシンの場合、課金方式は使った分だけ利用料を支払う従量課金と、1か月分をまとめて支払う月額課金を選択できる。従量料金は時間あたり5.25円から、月額は従量課金よりも約1~2割安価な3,000円からの料金設定になっており、ネットワーク転送料は月間3,240GB(月間平均10Mbps相当)まで無料、超過分も国内外の主要なクラウドサービスと比較して約2~3割安いGBあたり10.5円に設定されている。
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・IDCフロンティア
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