IDCフロンティアは、福岡県北九州市の環境対応型のデータセンター群「北九州データセンター(アジアン・フロンティア)」の5号棟を2013年4月に竣工し、5月1日から稼働を開始する。新たな設計の導入によってサーバの高集積が可能で、全棟で10万台以上のサーバ収容能力を持つ。これにともない、稼働中のデータセンター拠点としては西日本最大であり、国内でも最大級規模のデータセンター群となる。
万一の災害に備えた首都圏以外でのバックアップや、ディザスタリカバリでの利用に加え、拡張余力の乏しい都市型データセンターから、拡張性のある地方型データセンターへシフトしている数十ラック以上の大型案件、首都圏でなく西日本側にメインサイトを構える移設需要が好調に推移し、コロケーションだけでなく、国内外からの利用が拡大しているクラウドコンピューティングやストレージサービスの西日本拠点として展開していく。
北九州市は地震や津波などの自然災害が発生するリスクが少ないことから、同社は北九州データセンターを西日本の最大拠点と位置づける。東日本最大の拠点である福島県白河市の白河データセンターとともに、インターネットの中心である東京あるいは大阪を、インターネットサービスの提供において遅延を意識しない10mm秒圏内のネットワーク応答時間内でカバーする、高速・大容量ネットワークを構築している。
また、それぞれの拠点において異なる電力事業者から電力供給を受けており、物理的な拠点分散だけでなく、電力の分散も他事業者を併用することなく実現できる。
延床面積は約22550平方メートル(1~5号棟および管理棟、オフィス棟などの施設を含む)で、新たに稼働を開始する5号棟は約5800平方メートル。ラック数は1~5号棟の合計で約2730、床荷重はハウジングルームが1平方メートルあたり1000kg、UPS室が1平方メートルあたり2000kg。
受電能力は30メガボルトアンペアで、電気事業者には九州電力を採用する。空調方式は外気空調方式で、年間負荷の約80%を外気利用で賄っている。
【関連リンク】
・IDCフロンティア
・「アジアン・フロンティア(北九州)」
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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