日本セーフネットは、SIIA(Software & Information Industry Association)と共同で実施した、ソフトウェア収益化に関する調査結果の日本語版を20日に発表した。調査対象は、620社を超えるソフトウェア開発会社と、194名のエンタープライズソフトウェアのエンドユーザー。
調査では、ソフトウェア開発会社の半数(53%)は、より柔軟なライセンスモデルの採用が可能ならば、ソフトウェアの売り上げ増を期待できると考えており、半数近く(48%)は競争力強化に貢献する知的財産(IP)の盗難は、ビジネスに重大な影響を与えると回答した。
また、ソフトウェア開発会社の半数近く(46%)は、バックオフィスの機能不全がビジネスに重大な影響を及ぼしているとし、ほぼ3社に2社(60%)は、バックオフィスのライセンスプロセスに問題があると回答している。
これらの調査結果から、業務を中断せずに重要なIPの侵害を防止する、という課題に開発会社が頭を悩ませている現状が浮き彫りになった。ライセンスモデルとセキュリティ保護を、適切な方法で導入していないソフトウェア開発会社は、売り上げ減を経験するとともに、利益低下や、ブランドリスク、企業イメージの悪化を招いている。
ソフトウェアの収益化や、知的財産の保護、ソフトウェア収益化をビジネスモデルに統合する取り組みを阻害している要因としては、柔軟性に欠けるライセンスモデルや、不十分なソフトウェア保護、不適切なバックオフィス手順などが挙げられた。
日本における調査結果では、ユーザーの使用状況管理や、ライセンスの移動および更新作業の多くが手動で行われており、人為的ミスの恐れや、人為的ミスを防ぐためだけのリソースの確保など、特にバックオフィス部門における機能不全が業務の効率低下や収益の損失につながっている、という回答が目立つ結果となっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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