さくらインターネットは、仮想専用サーバサービス「さくらのVPS」において、ローカルネットワークと新コントロールパネルによる複数台対応、SSD上位プラン追加、東京リージョン開設、IPv6対応を含む大規模サービスアップデートを実施し、31日から提供を開始する。
「さくらのVPS」は、専用サーバの自由度と仮想サーバならではの機能を合わせもつ仮想専用サーバサービスで、Linuxカーネルに標準搭載の仮想化技術「KVM」を採用し、完全仮想化を実現する。コストパフォーマンスの高さから、2010年9月の提供開始以降、すでに50000件を超えるサービスが利用されている。
今回のサービスアップデートでは、「安価に複数台システムを組みたい」という要望に応え、ユーザー専用のローカルネットワークを構築し、サーバ間の安全な通信を可能とするローカルネットワークを提供する。
ローカルネットワークは無料で利用でき、最大10セグメントまでネットワークを作れる。回線帯域は1Gbpsベストエフォートでの提供で、ローカルネットワークに台数制限はなく、各サーバは3つのネットワークインターフェースを備えているので、VPSで大規模かつ柔軟なシステム構成を可能にしている。
また、ローカルネットワークの設定やサーバを一括管理ができる、新しいコントロールパネルを提供し、サーバメニューでは利用中のVPSの一覧表示や、複数のVPSを対象にしたサーバの起動や停止などの一括操作が可能で、ネットワークメニューではローカルネットワークの追加や設定ができる。
さらに、SSDプランには、データベースなど高速なストレージ性能が求められるサーバや、大容量メモリによるハイパフォーマンスが必要なサーバに適した、メモリ容量8GB、16GBの上位プランを追加する。フロントのWebサーバはHDDベースの通常プラン、バックエンドのデータベースサーバはSSDプランなど、用途に応じて最適なプランを選べる。
今回のアップデートにともない、従来の石狩リージョン、大阪リージョンに加えて、3番目となる東京リージョンを開設する。東京リージョンでは、HDDベースの全プランが利用可能で、複数リージョンを使う冗長システムの構築や、既存サーバの遠隔地バックアップ、DR対策での活用など、さまざまな用途に活用できる。
これまで1G、2Gプランのみの提供だった石狩リージョンでも、4G、8Gプランの提供を開始する。なお、SSDプランは石狩リージョンのみで提供を行う。
このほか、ユーザーからの要望が多かった、ネイティブIPv6による通信に対応する。
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